JO1『WHERE DO WE GO』通常盤

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<CD Chart Focus>

参考:https://www.oricon.co.jp/rank/js/w/2024-10-14/

 2024年10月14日付(10月8日発表)のオリコン週間シングルランキングでは、JO1の『WHERE DO WE GO』が、初週54.3万枚を売り上げ、1位を獲得した。本作はJO1にとって9枚目のシングル。デビューシングルの『PROTOSTAR』から数えて実に9作連続の首位獲得となったことに加え、売上枚数では前作『HITCHHIKER(Love seeker)』の50.6万枚を上回り、自己最高を記録(※1)。そして、2作連続で初週のハーフミリオンを達成という凄まじい記録を打ち立てた。デビューから4年半、ボーイズグループシーンが活況を呈する中で改めて支持の厚さを見せつけた。

(関連:【動画あり】大人っぽい余裕や色気を感じさせるJO1「WHERE DO WE GO」MV

 タイトル曲の「WHERE DO WE GO」は、軽やかなギターのカッティングにのせ、高らかに響く口笛、そんな爽やかなイントロからスタート。歌唱パートでは、ほぼリズムのみのシンプルなトラックでメンバーの歌声をクローズアップし、聴かせる構成になっている。中盤の〈Ooh la la〉でブレイクダウンしつつ楽曲のメインテーマを印象付けると、以降はラップパートも盛り込み、掛け声や重層的なリズムで勢いを増して鮮やかにフィニッシュ。パワフルさやアグレッシブさより、大人の余裕や色気を感じさせる雰囲気は、グループが円熟期に差し掛かりつつあることの証のようにも思える。

 彼らが本作に掲げたのは、「僕たちの青春が進む道は、そこがどこであってもレッドカーペットになるんだ」(※2)というキャッチコピー。たとえ未知の世界でも、自分たちらしく進めば、そこは瞬く間に鮮やかな“レッドカーペット”へと変わり、その先には必ずや輝かしい祝福が待っているーーそんなメッセージが感じられる。無二の個性は、グループとしての強度をさらに高めていくに違いない。

 通常盤のカップリングには「ICY」「Maybe Next Time」と「WHERE DO WE GO」の韓国語バージョンを収録。「ICY」は、「WHERE DO WE GO」から一転してシリアスで緊張感の漂う楽曲。恋した相手への複雑な感情に揺れる心を、緻密な構成と歌唱で表現している。また、「Maybe Next Time」は、挫折を繰り返しながらも一歩ずつ夢を追う大切さを歌ったJO1流の応援ソング。爽やかで耳馴染みのよいメロディにふと心が軽くなるようなあたたかさが漂う。2曲ともカップリング楽曲であることがもったいないほどの完成度の高さで、ライブでのパフォーマンスにも期待が高まる。

 オーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』から誕生し、今回2作続けて初週のハーフミリオンを達成したJO1だが、同番組『SEASON2』出身のINIも、6月リリースの『THE FRAME』で初週ハーフミリオンを記録。どちらもデビューシングル以上の売り上げとなっており、着実にファン層を広げているのが窺える。ボーイズグループがひしめく中で、両者ともに飛躍を続けていけるのはそれだけ伸び代があるということなのだろう。

 JO1は、9月7日、8日の2日間にわたり京セラドーム大阪にて開催されたK-POP音楽授賞式『2024 THE FACT MUSIC AWARDS』(『TMA』)にて、「Artist of the Year」と「TMA Popularity Award」の2冠に輝き、勢いは増すばかり。11月からは全国4都市、計14公演を行う『JO1DER SHOW 2024 ‘WHEREVER WE ARE’』も控えている。「WHERE DO WE GO」の歌詞そのままに、晴れやかな未来に向かって歩んでいく彼らから目が離せない。

※1:https://www.oricon.co.jp/news/2348406/full/※2:https://lapone.jp/news/detail/71

(文=渡部あきこ)