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世の中には、家族の問題で悩んでいる人は多くいるが、なかでも両親の離婚は子どもたちに大きな影響を及ぼす。特に、不倫が関係すると家族崩壊のピンチを迎えるほど深刻になってしまうものだ。
都内のIT企業に務めている神田篤史さん(仮名・33歳)は、現在進行系で両親の離婚問題に直面し、頭を悩ませているという。

◆還暦間近の両親がまさかの…

「父親は59歳、母親は58歳で還暦も間近なのに、まさか離婚問題に巻き込まれるとは思っていませんでした。両親は埼玉県に住んでいるのですが、今年の5月ころから離婚に向けた話し合いを進めている。遺産の分配などもありかなり揉めていて、自分が仲裁に入って話し合いをまとめているところなんです……」

最近では、結婚生活が長い夫婦の離婚は普通のことになりつつある。しかし、神田さんが直面するケースは、かなり特殊な状況になっているようだ。

「実は、両親ともに不倫が発覚したんです。はじめは、父が10歳以上も若い女性と不倫していることが昨年わかって。スマホで連絡を取り合っているのを母が発見して、証拠を集めて父に問い質したんです。母は慰謝料を取って離婚しようと弁護士まで立てたのですが、実はそんな母も高校時代の同級生と不倫関係にあった。父が興信所を雇って母の不倫が発覚したようです。まさかのダブル不倫となり修復は不可能なのですが、父も財産分与をしないと弁護士を立てました。完全に泥沼化していて、母は家を出てウィークリーマンションに住んでいる状態です。弁護士を通じてしか話し合いが持てなく、自分が仲裁役で双方に会っている形になっているんです」

◆ドン引きする妻と、怖がる娘

ちなみに、前田さんはすでに結婚していて6歳になる娘もいるパパ。貴重な休みは娘と遊んであげたいのに、泥沼の離婚騒動につきあわされているとか。ヒートアップしている両親は、かわいい孫娘のこともほったらかしで熾烈なバトルを繰り広げているそうだ。

「妻も理解はしてくれているのですが、はっきりいってドン引きしています(笑)。たまに、孫に会いたいと母が上京することもあるのですが、そんな時も父の悪口を言っていて、娘も怖がっている。いまでは、両親に会いたがらなくなりました。妻も、そんな状況を見て、子どもの教育に悪いので娘を会わせたくないと言い出しています」

◆このままなら親子の縁を切ろうかと思う

両親の離婚騒動で、家族が崩壊しそうなピンチを迎えている神田さん。双方が不倫をしていたということで、どちらも擁護できない状況となり、このままでは親子の縁を切る可能性もあると明かしてくれた。

「父も母も憎しみ合っていて、お金を巡ってまさに骨肉の争いをしている。自分は一人っ子なのですが、見ていられないというのが正直な感想です。街中で、仲良さそうに孫と遊んでいる老人を見ると、涙が出てきそうです。妻の両親は遠方に住んでいるので頻繁に会うこともできなく、娘は寂しい思いをしている。そんな話をしても、お互いが悪いと罵るばかりで、孫のことなんて少しも考えていない。もう、人間性まで疑うレベルになっています。このまま離婚騒動を続けるなら、親子の縁は切って連絡も取らないようにしようかと思っています」

◆泥沼展開で「親の財産なんて一銭もいらない」

還暦間近での離婚騒動で、神田さんはかなり疲弊していて両親へも恨みを持つようになったそうだ。そんな思いを知らずに、両親の離婚騒動はさらに熱いフェーズに突入しているという。

「父が、母の不倫相手に対して賠償請求を起こすと脅しているようなんです。一方で母も、父の不倫相手に慰謝料を請求するとかでまさに泥沼ですね。自宅は土地と家で4000万円ほどのもの。この自宅に関しても、絶対に渡さないとしている父を相手取って、母が訴訟を起こすと息巻いている。もう、ここまで来ると親の財産なんて一銭もいらないので、勝手にやり合ってくれというのが本音です。最近、もう2人に直接会うのは辞めてLINEで連絡を取るだけにしました。妻にも両親と縁を切りたいと相談したら応援してくれるというので、離婚騒動が片付いたらスマホの電話番号も変えて、一切連絡を取らないようにしたいと考えています」

熟年離婚をするのはそれぞれの夫婦の自由だが、周囲の人間も巻き込むということをしっかりと考えたうえで実行したほうが良さそうだ。

<TEXT/高橋マナブ>

【高橋マナブ】
1979年生まれ。雑誌編集者→IT企業でニュースサイトの立ち上げ→民放テレビ局で番組制作と様々なエンタメ業界を渡り歩く。その後、フリーとなりエンタメ関連の記事執筆、映像編集など行っている