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人生100年時代、現役世代を駆け抜けた後はどのように過ごせばいいのでしょうか。精神科医の保坂隆先生いわく、人生後期は無理をせず「ほどほど」をキーワードに過ごすことが大切とのこと。『精神科医が教える 人生を楽しむ ほどほど老後術』より、日常生活を元気で楽しく暮らすための知識をご紹介します。

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ストレッチで気力を回復

疲れていてお風呂入ったり半身浴をしたりする気になれないという人は、体力よりも先に気力を高めるストレッチを試したほうがいいかもしれません。

ストレッチには、半身浴と同様に、全身の血行をよくする効果があります。

就寝前にストレッチをすると眠りの質が改善され、気力を取り戻すことにつながるでしょう。

ストレッチには、反動を利用して筋肉を伸ばす「動的ストレッチ」と、時間をかけて筋肉を伸ばす「静的ストレッチ」があります。

シニアは全身の筋肉が硬くなっているので、まず静的ストレッチでゆっくり筋肉を伸ばしましょう。

ベッドや布団の上でもできる簡単なストレッチをいくつか紹介しておきますので、少しずつでもチャレンジしてみてください。

簡単にできる5つのストレッチ

(1)バンザイストレッチ

仰向けに寝て、両手を頭の上に伸ばし、足先もピンと伸ばします。指先と足先に紐がついていて、その紐を引っ張られているようなイメージで伸ばすと効果的です。

縮まっていた筋肉が伸びているのを感じたら、力を抜いて大きく息をします。これを数回繰り返します。

(2)肩から胸にかけてのストレッチ

四つんばいになり、胸が床につきそうになるまで両手を前に伸ばします。

この姿勢を少なくとも30秒ほど続けたあとで、最初の四つんばいの姿勢に戻ります。これを数回繰り返します。

(3)ウエストを大きくひねる

仰向けに寝て右足を曲げ、左手で右ひざを持ち左側に倒し、その姿勢を10~20秒間続けてから仰向けに戻ります。

次に左足を曲げ、右手で左ひざを持って右側に倒す姿勢を維持します。

これを左右2〜3回繰り返します。


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股関節と肩のストレッチ

(4)股関節のストレッチ

あぐらをかくようなポーズで座ります。左右の足の裏を合わせ、両手でつま先を持ち、かかとを手前に引き寄せて大きく息を吸い込みましょう。

次に、この姿勢のままで上体を前にゆっくり倒していきます。このとき、大きくゆっくり息を吐きます。息を吐ききったら、最初の姿勢に戻ります。

これを3〜5回繰り返します。

(5)肩の上げ下げストレッチ

椅子に座ったままできるストレッチです。

まず首をすくめますが、このとき肩が耳につくようなイメージでやりましょう。これ以上肩が上がらないというところまでいったら、力を抜いて肩をストンと落とします。そのまま肩が床に落ちてしまうようなイメージでやると、より効果的です。

これを数回繰り返すと血行がよくなって、脳も元気になります。

ストレッチをするときには、絶対に無理をしてはいけません。痛いと感じたら、無理をしすぎです。「気持ちいい」と感じる程度にしておきましょう。