9日の東京株式市場で日経平均株価は反発。前日の米株高で朝方は一時800円超の上昇となったが、後場に入り下落に転じ、その後再び値を上げる荒い値動きとなった。

 大引けの日経平均株価は前日比193円85銭高の3万5025円00銭。プライム市場の売買高概算は25億4744万株。売買代金概算は6兆3348億円となった。値上がり銘柄数は1225と全体の約74%、値下がり銘柄数は392、変わらずは29銘柄だった。

 前日の米株式市場では雇用関連指標が底堅く、米景気後退懸念が薄らぐなか、NYダウが反発した。この米株高の流れを受け、東京株式市場も値を上げてスタート。円安も好感され、日経平均株価は朝方に一時800円超の上昇となった。ただ、明日からの3連休を前に利益確定売りが流入し、後場に入り一転して300円超の下落となる場面があった。しかし、下値には再び買いが入り、引けにかけプラス圏に値を戻して取引を終えた。1日の値幅は1200円を超える荒い値動きとなった。8日の宮崎県日向灘を震源とする地震を受け、気象庁が南海トラフ臨時情報の「巨大地震注意」を初めて発表したことも警戒要因となったようだ。

 個別銘柄では、東京エレクトロン<8035>やルネサスエレクトロニクス<6723>が高く、ソフトバンクグループ<9984>やソニーグループ<6758>が堅調。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>が買われ、三菱商事<8058>や伊藤忠商事<8001>が堅調。日立製作所<6501>や信越化学工業<4063>が値を上げた。

 半面、レーザーテック<6920>やディスコ<6146>、アドバンテスト<6857>が安く、ダイキン工業<6367>やTDK<6762>が軟調。商船三井<9104>や第一三共<4568>が値を下げた。地震への警戒で九州電力<9508>やJR九州<9142>、四国電力<9507>などが安い。

出所:MINKABU PRESS