2024年7月19日に「Bethesda Game Studios(ベセスダ・ゲームスタジオ)」の従業員が労働組合を結成したことが発表されました。

Workers at Bethesda Game Studios Achieve Union Recognition with CWA becoming First Wall-to-Wall Union at Microsoft | Campaign to Organize Digital Employees (CODE-CWA)

https://code-cwa.org/stories/workers-bethesda-game-studios-achieve-union

ベセスダ・ゲームスタジオはベセスダ・ソフトワークス傘下のゲーム開発スタジオで、「The Elder Scrolls V: Skyrim」「Fallout 4」「Starfield」などの人気ゲームを開発してきた実績があります。



ベセスダ・ソフトワークスは2021年にMicrosoftに買収されましたが、Microsoftは2024年5月にベセスダ・ソフトワークス傘下の複数のゲーム開発スタジオの閉鎖を発表しました。

Microsoftが「Redfall」「サイコブレイク」「Ghostwire:Tokyo」などを手がけたベセスダ・ソフトワークス傘下の複数のゲームスタジオ閉鎖を決定 - GIGAZINE



そんな中、2024年7月19日にアメリカで活動する労働運動団体「Communications Workers of America(CWA)」が「ベセスダ・ゲームスタジオの従業員がCWAに加入し、労働組合を結成した」と発表しました。

Microsoft傘下のゲーム開発企業としては、ゼニマックスが2023年1月に、アクティビジョン・ブリザードが2024年3月に労働組合を結成していますが、両社の労働組合は品質保証部門を対象にしたもので、全従業員を対象にしたものではありませんでした。一方で、ベセスダ・ゲームスタジオの労働組合は部門を限定せずに全従業員を対象にしています。このため、CWAはベセスダ・ゲームスタジオの労働組合を「first wall-to-wall union at a Microsoft video game studio(Microsoftのゲームスタジオで初の包括的な労働組合)」と表現しています。

当該組合には、すでにアーティスト、エンジニア、プログラマー、デザイナーを含む241人の従業員が加入しているとのこと。CWAのジョニー・ブラウン支部長は「ベセスダ・ゲームスタジオは、役職に関係なく組合に参加することで利益を得られることを実証しました。これは画期的な成果です。労働者は職場での発言権を確保することでよりよい労働条件を交渉するための第一歩を踏み出し、業界全体の基準を高めることに貢献しています。私たちはベセスダ・ゲームスタジオの労働組合を迎え入れることを誇りに思っており、ゲーム業界のすべての労働者に対して明るい未来を確保できると確信しています」と述べて組合の結成を歓迎しています。