有名店のメイン<じゃない方>にスポットを当てる、じゃない方のグルメ。

《写真多数》焼鮭、納豆、ベーコン…「すき家」の絶対にすべらない“最強の朝食”を見る(全25枚)

 今回はみんな好き好き、すき家です。

 すき家と言えば、もちろん牛丼

 キムチやねぎ玉などのトッピングの種類も多く、サイズも<ミニ・並盛・中盛・大盛・特盛・メガ>となんと6段階もある(!)、とにかく牛丼欲をしっかり満たしてくれるお店です。

 そんなお店に、あえて牛丼じゃない方を楽しみに行く。

 はたしてどんな<じゃない方>に巡り会えるでしょうか。

牛丼ではなく「焼鮭まぜのっけ朝食

 向かったのは、すき家・虎ノ門四丁目店(6月18日で閉店)。こちらのお店は、全国でも珍しい2階建てのすき家! 店内に階段があり、ベランダ席のような眺めの良い席で食事ができました。

 そんな素敵なお店で今回いただく<じゃない方>はずばり、朝食メニュー!

 バリエーション豊富な朝食メニューで、牛丼の穴を埋めます!(っていうか、牛丼普通にあるんですけどね。こちらが勝手に頼まないだけで……)


 

 さあ、こちらが牛丼じゃない方の「焼鮭まぜのっけ朝食」。

 まぜのっけ朝食とは、メインのおかず・ごはん・味噌汁の3点セットに、おんたまとオクラ、かつぶしが付いたヘルシーなセット。

 おんたま・オクラ・おかずを「まぜ」て、ごはんに「のっけ」て食べるから、まぜのっけ朝食というわけ。

サイドメニューを追加注文

 それでは、いただきまーす!

 って、ちょい待った。

 いくら牛丼じゃない方とはいえ、これじゃあまりに普通ですよね……。

 じゃない方のグルメというくらいだから、もっと通常の朝食じゃない方じゃないと、企画として成立していない!

 ということで、普段の朝食じゃないくらいの贅沢をしてみたいと思います。

まずは納豆追加、ソーセージも1本から…

 すき家では「モーニングサイド」というネーミングで、朝からサイドメニューも充実してます。

 ということで、まずは納豆追加。

 まあ、朝だからね、定番だね。

 さらに、山かけ(トロロ)も追加。

 ちなみにわさびも付いてます。

 まぜのっけごはんに、これも絶対合うでしょう!

 あ、そうそう、やっぱり朝ですからね、ヘルシーにサラダも付けたいですね。

 緑が増えると机の上が華やかになります!

焼鮭にまさかの「炙り塩さば」追加

 そして、ここからが「じゃない方」の本領発揮です。

 焼鮭まぜのっけ朝食に、炙り塩さばを追加、まさかの焼き魚二種盛り!

 なかなか町中の定食屋さんでも見かけることのない、豪華な焼き魚二種盛り定食を朝食で実現!

 朝からこんなに贅沢しちゃって、い〜んです!

 こうなると、もう誰も止められません。

 魚と野菜中心だった組み合わせに、ついに肉系も追加。

 ソーセージ1本。

 粗挽きした肉の旨みが詰まったジューシーなソーセージを1本から追加できるのも嬉しいポイント。

 ここまで来たら、どうせならベーコンも!ってなるよねー。

 牛丼じゃなければいいんですから、ベーコンは、ぎりセーフです!(どういうルールかよく分かりませんが)

 ここまでくると、もはや朝食のフルコースですから、デザートもしっかり付けておきましょう。

 カットりんごです。

 すき家に数あるサイドメニューの中で、果物を頼んだことのある大人は、一体どれくらいいるでしょう?

 意外と、カットりんごこそが、すき家のキングオブじゃない方な気もします。

 ということで完成!

 これぞ、すき家牛丼じゃない方。

 そして通常の朝食セットでもない方の、朝食オールスターズです!

 みなさん、ここあくまで普通のすき家店舗ですからね。

 ゼンショーグループが始めた、新しいホテル業態の朝食ブッフェとかではありませんから。

何からどういう順番で食べていくか?

 すき家の究極の朝食を、ついにいただきます!

 何からどういう順番で食べていくかだけで、YouTubeの企画一つできそうな気がします。

 ここでクイズです!

 わたくし小宮山雄飛は、どのおかずから食べるでしょう?

 正解は、焼鮭!

 もうすでにみなさんはお忘れかもしれませんが、この豪華な朝食の大元は「焼鮭まぜのっけ朝食」ですからな。

 そこは敬意を表して、焼鮭から行きましょう。

 皮目の焼き加減も絶妙で、一口食べて

「なんだ、これだけで十分じゃん!」

 と正直思ってしまいましたが、この企画が全否定されてしまうので、それだけは言わないでおきました。

 続いていきなり肉系を挟みましょう。

 海苔ではなく、ベーコンでごはんを巻き巻き。

 絶妙な塩加減なので、醤油につけなくても、これだけで美味しい!

 意外な2品目、ベーコン巻きを堪能。

すき家の「絶対にすべらない朝食

 つづいて、朝食の定番、納豆ね。

 もう説明いりませんよね。

 というか、今回選んでいるサイドメニューって、すべて朝食に合うものですから、どれひとつとっても、合わないわけないんですよ。

 つまり、絶対にすべらない朝食なのです。

 魚系のツートップ、炙り塩さばはほんのり塩味がついているので、そのままでも、軽く醤油をかけても美味しい。

 ここら辺から、おかずの種類に対してごはんが1杯というのに無理がある気がしてきましたが、朝ですから、そこはヘルシーにしときましょう。

 1本でも存在感が大きいソーセージは、中盤に投入すると後半への朝食欲が一気に奮い立たされます。

豪華なおかずをすべてごはんに乗せて…

 さあ、後半で絶対やりたかったのがこれ。

 スペシャルまぜのっけ朝食チャレンジ!

 そもそも、まぜのっけ朝食は、とろろとおんたまと各種おかずを、ごはんの上に乗せて、一緒にまぜて食べるのがコンセプトですから。

 今回は、この豪華なおかずをすべてごはんの上に乗せて、スペシャルまぜのっけ丼を作ります。

 おんたまに納豆ももちろん忘れず。

 できるだけきれいに盛り付けましょう。

 完成したスペシャルまぜのっけ丼!

 焼き魚2種類にベーコン・ソーセージまで乗った、超豪華版。

 すき家ですから紅しょうがももちろん忘れずに!

 最初はお行儀よくちょっとずつ、分かっちゃいるけど、どれも旨い!

 そして途中からは、韓国のビビンパのように、全部をしっかり混ぜて食べると、これこそ究極のまぜのっけ丼!

 とろろやオクラのねばりに、魚系の塩味、肉系の脂まで合わさり、もはや丼の小宇宙。おもわず、

「デリーシャス! グレイト! これは本当に美味しいということを、私は断言せんければなりませんでしょうっ!」

 と、美味しんぼに出てくる、丼好きの外国人アーサー・ブラウンになってしまいました!(分からない人は、美味しんぼ18巻第4話<丼の小宇宙>をチェックしてね)

締めはカットりんご

 豪華丼をすっかり満喫したところで、最後にはアレが残ってます。

 そうです、カットりんごです。

 わんぱくな朝食を楽しんだあとの、2切れの清涼剤。

 興奮しすぎた胃と心を落ち着かせてくれます。

 朝からはしゃぎ過ぎた、すき家でのスペシャルまぜのっけ朝食

 すっかり満足・満腹になり、目の前に浮かぶすき家の丼のロゴを見つめながら

「よし、お昼は牛丼食べよ!」

 と、なりましたとさ。

写真=山元茂樹/文藝春秋
※取材は2024年5月29日に行いました。

(小宮山 雄飛)