Image: MS Build

Microsoft(マイクロソフト)が開発者向け発表会「MS Build 2024」を開催しました。

今回の発表会では、主にマイクロソフトのAIであるCopilotをOfficeやAzureといった同社のサービスに組み込むことで、生成AIによるサービスの強化が発表されました。

そんななかで発表されたのが、「Team Copilot」。日々の作業の自動化やチームでの作業の効率化をアシストしてくれるAIです。

チームをつなぎ、手間を減らす

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Team CopilotについてCEOのサティア・ナデラ氏は発表のなかで「会議のファシリテーター」であり、「グループの共同作業者」や「プロダクトマネージャー」であると表現しています。

Team Copilotは、上記のCopilot Studioという新たなアプリをベースに、会議メモや議事録の作成、未完了のタスクのリマインド、タスクの振り分けやスケジュール管理といった機能を持つといいます。

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使い方としてデモで公開されたのは、Teamsなどのチャットツールをベースにプロジェクトやタスクに関する情報やファイルの共有、新たなタスクチケットの作成やスケジュールの表示、メールの作成、外部のビジネス向けサービスをそのままアプリ上で確認したりできる様子でした。

デモを見た限りでも、このように複数の作業を一括して管理して、さらに自動的に進めてくれるといったことが可能なよう。これが使えるならかなり嬉しいな、と思います。

Copilotはさまざまなビジネスサービスやアプリと連携予定
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たとえば私が昔働いていた企業では、タスク管理に〇〇、ナレッジやプロジェクトのアーカイブに××、ファイルの共有は△△、スケジュールやガントチャートは...チャットは...といったかたちで、複数のビジネスサービスやアプリを使い分けていました。

それぞれに利点はありましたし、そういうものと思っていました。が、実際にビジネスアプリなどが複数あることで、URLやファイルをコピーして、チャットで伝えて、スケジュールを更新して、といったそれぞれのサービスやアプリを横断するための手間が発生するのはかなり面倒だと感じていました。

AIを介して1つのツール/ブランドに収束させる流れ

ある程度一元化されている企業もあるとは思いますが、こうした状況に覚えのある方もいらっしゃると思います。今回の発表やデモを見て、1番に感じたのはこの部分でした。

今回のCopilotはさまざまなビジネスサービスやアプリとの連携が強化される予定とのことで、こうした作業も1つウィンドウや1つのコミュニケーションツール上で、共有や確認ができるとなれば非常にすばらしいな、と。

さらに、生成AIによってそれらの情報も精査して、自動で要約したり、メンバーに伝えたり、情報を更新したり、といったことができるわけです。

ごく最近これに似たようなものがあったことに気づきました。Googleが開発者向け発表会「Google I/O」でWorkspaceとGemini AIと統合してアプリ間を連携するという発表をしていたのです。生成AIを軸としてサービスやアプリが1つのブランドに収束していく、という流れを今回のマイクロソフトの発表も受けて感じました。

将来的に、ビジネスに必要となるアプリが1つになり、それによってすべてが完結する、そんな未来が近づいているのかもしれませんね。個人的には、そうなってほしいと願います。

source: Microsoft