賃金格差や昇進機会の低減など職場内での女性の扱いに問題があったとしてActivision Blizzardが訴えられていた件が和解に至り、Activision Blizzard側が計5487万5000ドル(約78億円)を支払うことに同意しました。

Civil Rights Department Announces Settlement Agreement to Resolve Employment Discrimination and Equal Pay Lawsuit Against Activision Blizzard | CRD

https://calcivilrights.ca.gov/2023/12/15/civil-rights-department-announces-settlement-agreement-to-resolve-employment-discrimination-and-equal-pay-lawsuit-against-activision-blizzard/



Activision Blizzard to pay $54M to settle workplace discrimination claims | AP News

https://apnews.com/article/activision-blizzard-discrimination-settlement-d3df8190658262a5c4e22c8a63997eb4

Activision Blizzardは、女性の賃金を男性よりも低く設定したり、女性に昇進の機会を与えなかったりしたとして、カリフォルニア州の市民保護機関であるカリフォルニア州公民権局(旧カリフォルニア州公正雇用住宅局)から提訴されていました。その後、Activision Blizzardに対しては職場内でのセクシャルハラスメントの問題も浮上しており、規制当局からの調査のメスも入ることになりました。

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上記の騒動によりActivision Blizzardの株価は下落し、後のMicrosoftによる買収につながったといわれています。

2023年12月15日、およそ2年にわたって続いた訴訟が終結し、従業員およそ1000人を代弁したカリフォルニア州公民権局とActivision Blizzardが和解しました。

これにより、Activision Blizzardは5487万5000ドルをカリフォルニア州公民権局側に和解金として支払います。このうち4575万ドル(約65億円)は、労働者への補償に充てられる和解基金に寄付され、2015年から2020年の間にActivision Blizzardへ勤務した女性へ支払われることになります。また、余剰金は労働環境改善に取り組む慈善団体に寄付されるとのこと。



Activision Blizzardはまた、公正な給与と昇進への取り組みを確保する措置を講じることにも同意しました。

一方で、社内におけるセクハラについて、既存のいかなる調査も証拠を示していないとして、カリフォルニア州公民権局が提出したセクハラ疑惑訴訟は取り下げられることになります。

Activision Blizzardは「我々は問題の重要性を重視しており、この合意で引き受けた義務のすべてを完全に履行することに専念します」と述べました。