【採点寸評｜U-20日本代表】試合の入りは悪くなかったが…数的優位も活かせずまさかの逆転負け［U-20W杯 日本１−２イスラエル］
U-20日本代表は現地５月27日、U-20ワールドカップのグループステージ（GS）第３節でイスラエル代表と対戦し、１−２で敗れた。
【PHOTO】U-20日本代表の出場16選手＆監督の採点・寸評。及第点は強度の高いプレーで奮闘した郄橋のみ。２失点目に絡んだ高井は厳しい評価に
GS突破がかかる一戦で、日本は立ち上がりからチャンスを得る。６分、カウンターから松村晃助が放ったシュートは、相手GKが好セーブ。その２分後、アタッキングサードでの連係からの安部大晴のミドルもGKに阻まれた。
ビハインドを負ったイスラエルは後半、積極的に攻撃に出る。68分にはラン・ビンヤミンが２枚目のイエローで退場に。ただ、日本は数的優位を活かせず守勢に回る展開となり、76分にFKの流れからロイ・ナビに決められ、同点に。
さらに90＋１分には、オメル・シニアに逆転弾を許し、試合このままタイムアップ。まさかの逆転負けで日本はGSを３位で終えた。
▼U-20日本代表のチーム採点「4.5」
残り15分を凌げず、まさかの敗戦となった。
入りは悪くなかった。過去２戦と比べ、序盤から見違えるようなプレーを披露。連動した攻撃で相手を翻弄し、今大会初先発の右サイドハーフ・松村、左サイドハーフ・安部を中心に決定機を作り出す。
６分に松村が強烈なミドルシュートを放つなど、相手に持たれる時間を上手く凌ぎながら主導権を握った。そして前半のアディショナルタイムに先制。１点リードで前半を折り返した。
しかし、後半はまるで別チームに。立ち上がりは５−４−１に変更、途中から４−２−３−１に戻して対応したが、相手の圧力に押し返される。
68分に相手の退場で数的優位の状況になったものの、これも全く活かせない。なりふり構わず攻めてきたイスラエルに苦戦すると、76分に自陣のエリア手前でファウル。これが失点に繋がり、以降は防戦一方の展開に。
フレッシュな選手を投入して流れを断ち切ろうとしたが、90＋１分にゴール前で粘られて逆転弾を献上。７分の表示があったアディショナルタイムに同点ゴールは生まれず、日本は敗れて３位でGSを終えた。
グループ３位の上位４か国にも与えられるノックアウトステージ行きの切符は、28日のグループE、Fの結果次第に。選手や冨樫剛一監督は気丈に振舞ったが、あまりにも悔やまれる敗戦となった。
取材・文●松尾祐希（サッカーライター）
※採点は10点満点で「６」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
