桜庭ななみ30歳、芸能生活15周年「今が一番芝居楽しい」 感じる“普通の役”の難しさ、アジア圏での飛躍も
3月10日に公開された映画「有り、触れた、未来」に出演している俳優の桜庭ななみさん(30)。桜庭さんといえば、2008年2月に連続ドラマ「栞と紙魚子の怪奇事件簿」で俳優デビューし、2023年2月に芸能生活15周年を迎えたばかり。
映画は、桜庭さん演じる、恋人を事故で亡くした元バンドマンの佐々木愛実が、30歳を過ぎたプロボクサー・吉田光一(松浦真一郎さん)、自然災害で家族を亡くし自殺願望を抱えた女子中学生・里見結莉(碧山さえさん)、少女の父・健昭(北村有起哉さん)、そんな2人を懸命ぶ支える年老いた祖母・文子(手塚理美さん)といった、さまざまな悩みを抱える人たちと出会い、前を向く様を描く群像劇です。
これまでに韓国や香港・中国合作の映画に出演し、中国語(北京語)、韓国語と3カ国語を話せて、30歳で芸能生活15周年を迎えた桜庭さんに、オトナンサー編集部が、15周年を迎えた今の心境や海外作品出演への思い、「有り、触れた、未来」などについて、聞きました。
15年間はあっという間、今が一番芝居が楽しい
Q.芸能生活15周年を迎えられた今の心境を教えてください。
桜庭さん(以下敬称略)「15年間は、あっという間に過ぎました。本当にいろんな経験をさせてもらっています。もっと演じたいという欲求が出てきて、今が一番お芝居をしていて楽しいです」
Q.お芝居が楽しいとのことですが、挑戦してみたい役はありますか。
桜庭「普通の役っていうのが1番難しいなと思っていて、ナチュラルで、日常生活を送っているように見える、自然体のお芝居がしたいんです。だから、等身大の役、今しかできない役は大切にしたいと思っていますし、挑戦してみたいです」
Q.日本だけでなく、韓国や中国でも活躍されていますが、今後もアジア作品に出演したいですか。
桜庭「アジアの作品にたくさん出演するには、もっと努力が必要です。その中でいろいろな作品に出演したいです。日本の作品にも、もっと出演したいです」
Q.「有り、触れた、未来」の台本を読んで感じたこと、考えたことはありますか。
桜庭「愛実だけでなく、登場人物全員が、何かを抱えています。時間は過ぎていくし、生きていかなければいけない。そんな中で大切なのは、隣の人の温かさや手を差し伸べてくれる人の温かさだと、台本を読んで感じました」
Q.恋人を失った喪失感の中で生きる愛実を演じる上で心掛けたことを教えてください。
桜庭「愛実は恋人を事故で亡くしたという傷を抱えていますが、そこに引っ張られすぎないようにと意識しました。さまざまな傷を負った人がすれ違う群像劇の中で、表現したかったのは時間が流れているということです。傷が消えたわけじゃないし、完全に消えることはないだろうけれど、前に進まなければなりません。それが生きるということだと思います。そういう現実が感じられるよう、友達や恋人と話しているシーンは日常生活に見えるお芝居をしたいと思っていました」
Q.桜庭さんから「有り、触れた、未来」の楽しみ方をお願いします。
「自分に重ねながら観たり、感じたり、考えたりしていただけたらうれしいです。自分自身が前向きになったり、温かい気持ちになったり、また、近くの人に言葉をかけてみようかな、手を差し伸べてみようかなと思ってもらえたら、うれしいです」
芸能生活15周年を迎え、「今が一番芝居楽しい」と語る桜庭さんが、「有り、触れた、未来」でどんな演技を見せているのか、期待です。