おしゃれカフェのようで実はお手頃な価格、商品にもこだわりのある「the 3rd Burger」(写真:筆者撮影)

喫茶店やレストランが、朝の時間帯にドリンクやトーストなどのメニューを割安価格で提供するモーニングサービス。名古屋の喫茶店が始めた文化とされていますが、最近では大手外食チェーンも数多く提供しています。

そんなチェーン店の外食モーニングをこよなく愛するブロガー、大木奈ハル子さんがお届けする本連載。第6回となる今回、訪れたのは「the 3rd Burger(ザ・サードバーガー)」です。

喫茶店や牛丼チェーンと同じく、朝限定メニューに力を入れているのがハンバーガー業界。今回は首都圏を中心に東京・千葉・神奈川で15店舗を展開する「the 3rd Burger」のモーニング「朝サード」をご紹介します。

第3のハンバーガーという店名のごとく、ハンバーガーチェーンのお手軽でジャンクなイメージとは一線を画す、素材にこだわり手間暇かけて調理した健康志向なハンバーガーが食べられるお店です。

店舗は内装にもこだわり、まるでおしゃれなカフェのよう。「高そうで入るのを躊躇する」「おしゃれすぎて敷居が高い」と思うかもしれませんが、実は朝メニューは、バーガーとドリンクのセットで税込み330円からと、大変お手頃です。

今回は「朝サード」のなかから、鴨スモークと野菜のバーガー「シンプルサンド ドリンクセット」をレポートします。

シンプルサンド ドリンクセット(税込み330円)


鴨ローストにたっぷり野菜をサンドした「シンプルサンド」(写真:筆者撮影)

「the 3rd Burger」の朝メニュー「朝サード」の提供時間は開店から朝11時まで。「シンプルサンド ドリンクセット」は、鴨ローストを挟んだバーガー「シンプルサンド」とSサイズのドリンクの税込み330円のセットです。

単品で注文するとシンプルサンドは税込み190円、Sサイズドリンクは税込み240円なので、100円安い23%オフという、朝限定メニューならではのお得な価格設定になっています。


バンズをめくると野菜たっぷりで目にも鮮やか。ヘルシー志向の方にもうれしい(写真:筆者撮影)

全然シンプルではない「シンプルサンド」

「シンプルサンド」は、その名に偽りあり! バンズの中には、スライスされた鴨のパストラミに厚切りトマトとグリーンカール(リーフレタス)、味付けはたっぷりのタルタルソースがバランス良く美しく盛り付けられていました。全然シンプルではありません、大変に凝っています。

鴨パストラミは、燻製ならではの香りとスパイスのピリリとしたコントラストが楽しめる贅沢なお味。


ふわふわバンズに軽く焼き目をつけて、香ばしさをプラス(写真:筆者撮影)

パンはハンバーガーのものと同じ、毎朝店舗で焼き上げる自家製バンズ。
ふんわりと膨らんだバンズをふたつに割ってから断面を軽く焼いてあるので、切り口はこんがり。

タルタルソースも自家製で、マヨネーズに玉ねぎとピクルスのみじん切りがたっぷりです。隠し味には蜂蜜が入っているそう。

見た目の鮮やかさもさることながら、鴨パストラミはしっとりと、グリーンカールはシャキシャキと、トマトはみずみずしく、おいしい素材がベストな状態が出てきます。こういうところに、こだわりを感じずにはいられません。

薄切りの鴨ローストは、ビーフパティと比べてあっさりしているので、朝ごはんにぴったり。野菜がしっかり詰まっているのと、タルタルソースもたっぷりかかっているので、ボリュームを心配する必要はなさそうです。

セットドリンクにハイボールも


サイドメニューもいろいろ。ドリンクは90円プラスでハイボールに変更もOK(写真:筆者撮影)

セットドリンクは、

・the 3rdプレミアムコーヒー(アイス/ホット)
・アールグレイティー(アイス/ホット)
・ウーロン茶
・ペプシコーラ
・ペプシコーラZERO
・ジンジャーエール
・100%オレンジジュース

のSサイズから選べます。

Mサイズへのサイズアップはプラス30円、Lサイズへのサイズアップはプラス60円。

おもしろいなと思ったのが、90円プラスすればハイボールへの変更も可能な点。休日の朝にシンプルサンドでハイボールをキメるなんてのもオツですね。その他にも追加料金を支払えば、ドリンクをスープやレモネード、カフェオレ、スムージーに変更することも可能です。

「朝サード」は大人気のおやつサンドもオススメ


朝サードは、シンプルサンド以外にも7種類(写真:筆者撮影)

「朝サード」のメニューは全部で8種類。

・シンプルサンド ドリンクセット 税込み330円
・チーズサンド ドリンクセット 税込み380円
・エッグサンド ドリンクセット 税込み430円
・あんサンド ドリンクセット 税込み330円
・カスタードサンド ドリンクセット 税込み330円
・チョコサンド ドリンクセット 税込み330円
・あん&カスタードサンド ドリンクセット 税込み430円
・チョコ&カスタードサンド ドリンクセット 税込み430円

手作りバンズにあんと生クリームをたっぷり挟んだ「あんサンド」税込み330円もオススメ。


たっぷり粒あんと生クリームのスイーツサンドは、ブラックコーヒーをセットに(写真:筆者撮影)

実は、スイーツサンドは年間10万食売れる「the 3rd Burger」の大人気商品。粒あんはディッシャーですくって重さもずっしり、もりもりにしぼりだした生クリームは食べすすめていくと後ろから飛び出してくるほど。ボリューム満点で食べ応え抜群です。


ディッシャーですくった粒あんと、もりもりの生クリームのこの厚み!(写真:筆者撮影)

おやつパンも他のバーガーと同じバンズを使用しているのですが、生クリームが溶けないように、だけど香ばしさは楽しめるように、ほんのり温めてあるのです。こういう細やかなこだわりが、おいしさをうんと格上げしてくれます。


バンズはシンプルサンドよりも焼き色が薄め。小さいけれど大きなこだわり(写真:筆者撮影)

バンズも生クリームもあんも、一つひとつがきちんとおいしいシンプルなおやつバーガーは、甘党さん垂涎です。

カフェチェーンとハンバーガーショップのいいとこ取りで絶妙なポジショニング


カウンター席にはコンセントが完備されています(写真:筆者撮影)

「the 3rd Burger」は、人気カフェチェーンのようなおしゃれな内装と、ゆったりと座席の間隔をとった開放感のあるレイアウトで、居心地も上々。


お手頃価格なのにこだわりが詰まった、シンプルサンドのモーニングを堪能(写真:筆者撮影)

運営元は、鶏料理専門店の「てけてけ」や全粒粉生うどんの「手練れ」などを手がける、ユナイテッド&コレクティブ株式会社。ハンバーガーに焼き鳥にうどん。扱っているメニューは誰にとっても身近なものですが、どのお店もこだわりのレシピと独自のスタイルでプロデュースしているのが特色です。

なお、2022年12月時点で、「the 3rd Burger」が15店舗なのに対し、「てけてけ」は78店舗とのことなので、こちらの名前のほうが馴染み深いかもしれません。

ランチタイムは行列も、朝はゆったり過ごせる

ハンバーガーは、各店舗で熟成肉をブロックからミンチにしてビーフパティを手作り。セントラルキッチンから運ばれてくる、同業他社のハンバーガーと差別化をはかっています。


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価格設定も絶妙で、低価格帯の大手チェーンや高級路線のハンバーガーショップのどちらでもない、中価格帯という第3の選択肢を選択。

今回取材した店舗は、JR山手線の駅から徒歩10分ほどの海沿いの商業施設にあるテナントで、ランチタイムには平日・休日ともに行列ができる人気店なのですが、オープン直後は私の他に家族連れが1組だけとひっそりしていました。

カウンター席にはコンセントが設置されており、モーニングやカフェタイムなど、混み合っていない時間帯ならノマドにもぴったりです。

編集部注:本記事に登場するメニューの価格は、すべて取材時点のものです。昨今の円安、原材料高騰などの影響を受けて価格が改定されている可能性がありますので、最新情報は企業の公式サイトをご覧ください。また、店舗によって値段が異なる場合があります。

(大木奈 ハル子 : ブロガー)