WOWOWは、2021年にデビュー20周年を迎えたw-inds.が今年10月26日に東京国際フォーラムで行ったライブの模様を、撮り下ろしインタビューと合わせ12月28日に独占放送・配信する。

w-inds.

黒いエナメルのタイトなスーツに身に包んだ橘慶太と千葉涼平。生バンドが奏でる「In Love With The Music」のイントロに乗せ「東京、お待たせしました!」と橘が第一声を放つ。ダンサーを従え、フォーメーションを次々と変えながら歌い踊る二人。階段を備えたセットを駆け登ったり降りたり、ステージの高低差を活かして動き回っては、ダイナミックなパフォーマンスを繰り広げていく。「Strip」では一糸乱れぬ群舞で魅せたかと思えば、「EXIT」では二人だけがステージに残り、ファルセットからハイトーンまで幅広い声色で熱唱。跳ねるリズムが心地良い「Dirty Talk」では、フェイクも交えながら心地良さそうに伸び伸びと、美しいハーモニーを聴かせていく。ライブ序盤は大人っぽくクールな印象が際立った。

「やっぱりライブは楽しいなって。今回のツアーは3年ぶりですから」という橘の言葉に、「有観客ライブはそうだね」と千葉が補足。橘は「声を出せない分、思いきり心で叫んでいただいて。“いいな”と思った際には手を叩いていただいて」と、ファンに伝えた。橘が作詞・作曲・編曲を手掛けたこだわりのダンスナンバー「DoU」、アコースティックギターのカッティングで幕開けた「YES or NO」と1曲1曲の高いクオリティーと完璧な歌唱とダンス。ライブが進むにつれ集中度が増していき、深くw-inds.の世界に引き込まれていく。

この後、ゆったりとしたテンポ感のR&Bナンバーを続けて披露。「Say so long」「If I said I loved you」では、切り替わっていくピンスポットやミラーボールを効果的に用い、「Make you mine」では眩いピンクの光が降り注ぐ中、椅子を小道具にした華麗なダンスを披露。橘の柔らかなハイトーンヴォイスと千葉のグルーヴィーなラップ。成熟した二人の魅力を感じさせるシークエンスだった。



「Sexy Girl」ではハットをかぶって橘が登場し、ソロパフォーマンスを披露。続く「In your warmth」は入れ替わりで千葉が白い衣装に着替えて登場。「Little」では橘も白い衣装で登場し、再び二人がステージに揃い、ダンス無しでしっとりと声を合わせていく。歌い終えるとSNSでサプライズを予告していた、w-inds.のライブでは初となるインスタライブ配信へ。スタッフからカメラを受け取ると、代わる代わるお互いを撮影。「“夏の終わりを感じようじゃないか”という想いを込めて、2曲をお届けします」(橘)との言葉から「134」と「夏空の恋の詩」を披露。終盤、歌っている千葉の肩を後ろから橘が抱き、二人でカメラに手を振ってインスタライブは終了。

そのまま「Show me your love」に突入すると、ダンサーチームが再び合流。続けて、明滅する光に照らされながら「With You」。幾何学的なフォルムの緑色の照明に彩られながら、シンセサウンドと英詞のEDMナンバー「We Gotta Go」がスタート。互いに向き合ってラップしたり、肩を抱き合ったりして繰り広げられる二人のパフォーマンスに、ファンはクラップで想いを送っていた。

声を出せないライブに「ちょっと慣れてきちゃった部分もあるよね。あんまりうれしくないけどね」と橘が苦笑気味に語ると、「順応してるということで。どんな状況でも楽しむことはできるんじゃないのかな? と思うよ」と千葉がフォロー。橘は、二人体制になったことで歌うパートが増えた千葉の努力を讃え、「ずっとw-inds.の曲を聴いてましたからね」と労った。過去の曲たちを新しい形に生まれ変わらせ、2022年の今ならではの表現で届けてきた今回のツアー。千葉は「僕ら自身も新鮮で、新しいものを届けている感じになるから、楽しい」とコメント。橘は「デビュー当時の心に戻ったというか、チャレンジするという気持ちもある。20年経ってまたこんな気持ちになれるのは、なかなかない経験かもしれない」と語り、「楽しみながら、皆さんと一緒にw-inds.を盛り上げていきたいと思っております!」と宣言、ファンは大きな拍手を送った。





「もうちょっとぐらいしゃべりたいな」と橘がMC時間を延長。終始、会場のムードは和やかで、橘は「あなたたちが僕たちの若い時を知っているように、私もあなたたちの若い時を知っております! 共に成長しております!」(橘)と長くw-inds.と共に歩んできたファンへの言葉を届ける。千葉も「一緒に進んでますから!」と笑顔で話す。そして「みんなでタイムスリップするんだ」と橘が語り、千葉が「僕たちが今からみなさまを10代の頃に連れて行きます!」と宣言。「心を昔に戻しましょう」という橘の言葉通り、活動初期の代表曲群が続く。「ブギウギ66」では、倒立から空中で脚を静止するアクロバット、ムーンウォークと華やかなダンスパフォーマンスを展開。「NEW PARADISE」では、少年時代と変わらぬクリスタルヴォイスをしっかりと響かせながら、滑らかさを増したダンスには成熟を感じさせた。

本編ラストは「失くすものさえ何もないから」と、喪失からの旅立ちを決然と歌う不朽の名曲「Long Road」を、未来への一歩を踏み出したw-inds.がパワフルにパフォーマンス。それは、どんな言葉よりも多くのメッセージを届けることのできる最高の選曲だったと言える。

2023年1月7日(土)からはファンクラブライブツアーの開催が決定しており、楽曲も制作中だというw-inds.。築き上げてきたハイレベルなパフォーマンスと、2人の新たな挑戦を体現したステージを映像で味わえる、またとない機会だ。

『w-inds. LIVE TOUR 2022 "We are"』はWOWOWライブ・WOWOWオンデマンドにて12月28日(20:00〜)放送・配信。