国家警察に保護されたウサギ(画像は『Police nationale 34 2022年4月5日付Twitter「[#NosPoliciersOntDuCoeur]」』のスクリーンショット)

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フランスの国家警察が迷子で凍えていたウサギを保護し、Twitterでこのウサギの情報提供を呼びかけた。ツイートからは、「国家警察」の人々がウサギの愛くるしさに心動かされた様子が浮び上ってくる。Twitter上では心優しい警察官の行動に多くの人が称賛の声を送った。

フランスの「国家警察」は都市で起きた事件の捜査や公安問題などの治安維持を行っており、日本の「警察庁」にあたる。その「国家警察」がとある「小動物」の情報提供を呼びかけた。フランスの現地紙『Midi Libre』などによると4月5日の夜、フランス南部のエロー地域国家警察の職員はモンペリエの路上でウサギを発見し、ウサギの飼い主を探すためにソーシャルネットワーク上で情報提供を行うという案を思いついたそうだ。

ちなみにフランス・モンペリエはギャングの多い町として知られており、犯罪件数も首都パリと並んで多い。このような都市で「迷子ウサギ」の情報を呼びかけたツイートは意外性を呼び、話題を集めた。

またウサギは、今年は4月17日だったヨーロッパの伝統的なイースター(復活祭)のシンボルとなっているが、今回の警察官による投稿は奇をてらったジョークではない。彼らは大まじめにウサギの飼い主を探しているのだ。

Twitterの投稿によると、ウサギは「寒さで麻痺して、目に見えて迷子になっていた」とのこと。警察官は、愛くるしいウサギの姿に「撫でるという至ってシンプルな温め方を見つけた」という。またその後、念のためにウサギを動物病院にも連れて行ったそうだ。なおこのウサギはロップイヤー(たれ耳ウサギ)に見える。

投稿には両手で大事に抱えられたウサギの写真が公開されており、350件以上の「いいね」がつけられた。コメント欄にはウサギを助けた警察官に対して多くの称賛の声が寄せられている。

エロー地域国家警察は「警察署でウサギの飼い主を待っているが、すっぽかされないことを祈っている」と、ユーモアたっぷりに結んだ。

さらに今回の投稿には「NosPoliciersOntDuCoeur (私たちの警察官は親切です)」というハッシュタグが付けられており、警察官のイメージ向上にも一役買った。

そして投稿翌日、国家警察によるSNS上でのアピールの甲斐もあって飼い主とみられる者からのコンタクトがあったという。ウサギのその後は明らかではないが、国家警察が総力をあげて行った努力が実を結んで、無事に飼い主と再会できていることを願う。

画像は『Police nationale 34 2022年4月5日付Twitter「[#NosPoliciersOntDuCoeur]」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 H.R.)