中国の不動産業界は、恒大集団が経営危機に陥るなど先行きが不透明になっているが、不動産の購買意欲に変化のない富裕層もいるようだ。中国の動画サイトはこのほど、日本企業が中国で開発した高層マンションを紹介する動画を配信した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国の不動産業界は、恒大集団が経営危機に陥るなど先行きが不透明になっているが、不動産の購買意欲に変化のない富裕層もいるようだ。中国の動画サイト・西瓜視頻はこのほど、日本企業が中国で開発した高層マンションを紹介する動画を配信した。

 動画を配信しているのは中国の不動産業者の男性で、中国沿岸部の江蘇省無錫市にある、日本企業が開発したマンションを紹介している。これは日本企業が開発した高層マンションで、中国の富裕層を対象に建てられている。中国の一般的なマンションには無い「良さ」があるという。

 玄関から入るとすぐに気づくのが「玄関に何もないこと」だ。靴箱さえ見当たらないが、玄関わきのドアを開けると広々としたシューズクローゼットがあり、ボリュームのある収納とすっきりとした玄関を実現できていることがわかる。日本企業が手掛けただけあり、収納が大きく全体的にすっきりとした印象だ。

 もう1つの目玉は「材質が環境に優しく、品質が優れていること」だという。壁には調湿壁材を使っていて快適で、キッチンの収納扉は静かに閉まる設計になっているなど、「さりげないところにまで配慮がある」と称賛した。動画では詳しく説明していないが、この会社は建物に使うすべての建材を、自社工場または日本にある協力会社で生産するほど、材質にこだわっているようだ。

 しかし最大の違いは、日本企業が手掛けるマンションは「プロが設計した内装」の工事が完了しているという点だろう。中国では一般的に、内装工事などを行わない「スケルトン」の状態で引き渡すものだ。内装は購入者が決めることになるため、収納できるスペースが少なく、家の同線も不便なものになりがちだ。日本企業の手掛けるマンションは中国企業とは一線を画した特徴で、中国の富裕層の心をつかんでいるようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)