「人間をログアウトしますか?」ゲームの仮想現実の世界こそが自分の居場所...!?:ゾクッとする怪感話

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【この記事の3行まとめ】
・声優の立花慎之介と寺島拓篤が「仮想現実の世界」をテーマにした朗読劇を。
・会社で疎まれている男は、ゲームの仮想世界でもう一つの人生を送っている。
・会社をクビった男に、ゲームからミッションクリアの知らせ。そのご褒美は......?

【配信終了:2021年9月24日(金)】動画はこちら

日々進化をし続けるテクノロジー。中でも、今急速に進化しているのがVR、すなわち仮想現実の世界。コンピューターが作り出した世界に入り込んで、現実と同じ感覚でもう一つの人生を生きることが、当たり前になっていくのだ......。

"Mr.都市伝説" 関暁夫がMCを務めるストーリーテリングバラエティ「Mr.都市伝説 関暁夫のゾクッとする怪感話」(毎週金曜深夜0時放送/BSテレ東)。巷でささやかれる都市伝説、人智を超えた超常現象、人間の悪意と狂気......様々なゾクッとする話を人気声優の朗読劇でお届け。


9月17日(金)の放送では、立花慎之介(「神様はじめました」巴衛役など)と、寺島拓篤(「うたの☆プリンスさまっ♪」一十木音也役など)が登場。都市伝説が好きな立花は、出演を知って「やっと来た!」と喜んだそう。また、共演の寺島とは「呼吸がわかるんで、やりやすい」と、付き合いの長さを窺わせた。


怪感話#39
「ログアウトしますか?」

野田進(寺島)は、51歳のサラリーマン。真面目だけが取り柄の人間だ。最近異動してきた20歳以上若い上司(立花)に、効率が悪いと何度も嫌味を言われている。

「人口知能でもできる仕事にちまちま時間かけてないで人間にしかできない仕事をしてくださいよ。化石みたいなおっさんは、早く辞めてくれるとありがたいんですけどね」

妻子もなく両親も他界し、一人暮らしの野田に「お帰りなさい」と言ってくれる唯一の存在、それはSioN(立花2役)。「パラトピア」というゲームのキャラクターだ。


「パラトピア」では、VRゴーグルをかけて入り込む仮想世界の中で二頭身のアバターとなり、自由気ままにもう一つの人生を送ることができる。毎日コツコツ続けるのが得意な野田は、草むしりなどの地味なミッションも欠かさずこなしている。いつしか古参の有名アカウントとなり、ゲーム内の町長も任されていた。

「僕はね、マスター。あなたのそばにいることができて、本当に幸せなんですよ!」

会社で疎まれている自分が、ここでは存在を許されている。SioNの言葉に、目頭が熱くなった。


ところがある日、野田の部下がミスをして、会社と取引先に被害が及ぶ。野田は全ての責任を背負わされ、解雇されることに。上司は、野田の言い分など聞こうともしない。野田は、誰一人自分を信じてくれない状況に、疲れてしまっていた。

帰宅して、いつも通りゲームのミッションをこなすうちに、不意に一人であることを実感する。ゲームの町にはこんなにも人がいるのに、現実には、周りに誰一人いない。こんなはずじゃなかった。私の人生は何だったのか......。


無職になり、まともな退職金も出ず、おそらく仕事を探すのも難しい。ゲームをしている余裕はない。そろそろ潮時だという野田を、SioNはこれまでずっと真面目にやってきたのにと引き止める。

「そんなの意味ないんだよ! だって、この町は全部、ニセモノじゃないか!」

と、そこにファンファーレが鳴り響く。画面には、「連続ログイン&連続ミッションクリア 3650日達成」の文字が。

コインやお城など、運営からのご褒美を読み上げるSioN。

そして最後のご褒美は......

【人間をログアウトしますか?】

こんな人生は、私の求める人生じゃない。野田が選んだ結末とは!?

関、立花、寺島によるスタジオトークでは、寺島がフィギュアの魅力について熱弁。さらに二次元キャラクターへの愛を語ると、「ぶっちゃけたら、現実の人間よりも二次元の方が好きですか?」と関。「極論を言うとそうですね......」という寺島に、立花は大爆笑だった。

この放送は「ネットもテレ東」で期間限定配信中!



次回9月24日(金)の放送も、引き続き立花慎之介と寺島拓篤が登場。都市伝説の定番・ドッペルゲンガーをアレンジした怪感話をお届けする。さらに、寺島の隠された素顔も......!?