近い将来Apple Watchに非侵襲性(注射針で採血する必要がない)の血糖値測定機能が搭載されるとたびたび噂されてきましたが、早ければ2022年に採用される可能性が急浮上しています。

イギリスのスタートアップRockley Photonics社はニューヨークでの株式公開に向けて、アップルとの取引関係を明らかにしたとのことです。同社はスマートウォッチの背面に搭載されたモジュールから皮膚を通して赤外線を照射することで、通常は医療機器でしか検出できない複数の血液信号(血圧や血糖値、血中アルコール濃度など)を読み取れる超高度のセンサーを開発。その次世代センサーが来年(2022年)にはガジェットに搭載される可能性があると届け出ています。

さらに提出書類によると、過去2年間のRockley社の収益の大半をアップル社が占めている上に継続的な「供給・開発契約」が結ばれており、今後も収入の大半を頼ることになると予想されています。それに加えて同社の収入の大部分は、将来の製品に関する作業のために支払われるエンジニアリング料とのことです。

Rockley社のCEOは、来年には自社の技術がコンシューマー製品に搭載されると予想していると述べつつも、アップル製品であるかどうかは言及を避けています。アップルがサプライヤーとの取引関係で情報開示を最小限にとどめるような厳しい契約を結ぶのは通例のことです。

かつてアップルのティム・クックCEOは「血糖値モニターを装着していた」と発言したほか、アップルも電磁波センサーを用いるなど非侵襲性の血糖値測定に関する数々の特許を出願しています。

また2021年のApple Watch Series 7についても、血糖値測定モニターの搭載は噂されていました。競合するサムスンのGalaxy Watch 4(仮)にも同様の予測はありますが、健康に関することだけに、アップルも慎重とならざるを得ないはず。忘れ物トラッカーとしてAirTagが数年前から噂されながらもGalaxy SmartTagが先に発売されたように、2021年での実装は見送られ、2022年のApple Watch Series 8(仮)以降になるのかもしれません。

Source:The Telegraph

via:AppleInsider