中国では以前、ある若者が転んだ高齢者を助けてあげたところ、逆に高齢者から「転倒させられた」と難癖をつけられ、治療費を請求されるという「彭宇事件」があった。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国では以前、ある若者が転んだ高齢者を助けてあげたところ、逆に高齢者から「転倒させられた」と難癖をつけられ、治療費を請求されるという「彭宇事件」があった。

 親切心から助けて病院まで送ってあげたのに、高齢者から「怪我させられた」と非難され、その責任を負わされ、裁判でも敗訴となった「彭宇事件」をきっかけに、中国では見知らぬ人が倒れていても「助けない」のが当たり前となった。

 この点、日本の状況は中国とは全く違うと言えるようだ。中国の動画サイト西瓜視頻はこのほど、日本で暮らす中国人男性が自身の体験を紹介する動画を配信した。

 動画の配信者は、いつものように自転車で帰宅している時、突然前を走っていた自転車の女性が何かにぶつかり転んでしまったようだ。配信者は、「大中華の男子として見過ごすわけにはいかない」と考え、「我々大国の風格を見せる時」と勇気を出して手助けしてあげたという。

 ところが、驚いたことに転んだ女性を見て手助けをしたのは配信者だけでなく、何台もの車が停車し、車から降りてきて転んだ女性を起こしてあげたという。そして、怪我がないかを何度も確認し、病院に行かなくてよいのかと尋ねたそうだ。この間、女性は何度もお礼を述べていたとのことで、本当に何の問題もないと分かってから助けた人たちは去って行ったと伝えた。

 日本では誰かが転んだら、このように助けてくれる人が多いことだろう。この動画を見たネットユーザーからは「日本はアジアの誇り」、「日本人は優秀な民族」など称賛のコメントが多く寄せられた。また、「中国も1950ー60年代は人助けを徳とみなしていた」との意見もあり、中国の現状を嘆くコメントも多かった。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)