エアコンを入れると12%ほど燃費が悪化するというデータも!

 この冬は、新型コロナの影響でボーナスを引き下げられたり、懐の寒い人も多いはず!? そうしたなか、改めて気になるのはクルマの燃費。そこで燃費に影響する行為と落ち具合を再確認してみよう。

1)ATのノーマルモードとスポーツモードの違い

 電子制御スロットルを含むエンジンマネージメントとATマネージメントを、エコモード、ノーマルモード、スポーツモードなどに切り替えられる車種が増えているが、これらはどれだけ燃費に影響するのか?

 わざわざスポーツモードに切り変えるときは、(アクセルを)踏む気があるときなので、なかなか一概には比較できないが、省エネモードとスポーツモードでは、10〜15%ほど燃費が変わってくるはずだ。

2)オーディオ

 クルマの発電機=オルタネーターはエンジンで駆動しているので、消費電力が増えるとある程度燃費にも影響がある。ある程度とはどの程度かというと、100Wあたり、およそ1〜1.5%程度といわれている。カーオーディオなんて、大音量で鳴らしても10W程度なので、燃費への影響は0.15%ぐらいしかない。

 シートヒーターがLoモードで一脚約20W(Hiは約60W)といわれているので、シートヒーターのほうがよほど燃費への影響は多い。

 ただし、後付けのオーディオをシステムに区間するとなると話は別。フロントとリヤの左右にそれぞれ50Wのスピーカーアンプを入れれば、4つで合計200W、パワーサブウーファーなんかを入れると600Wぐらいにはなるので、それなりに影響が出てくる。

3)エアコン

 エアコンは消費電力よりもエンジンの力で回すコンプレッサーのロスが大きい。パワーでいえばエアコンを入れると5馬力ほど喰われるといわれ、一般社団法人日本自動車工業会のデータでは、エアコンを入れると12%ほど燃費が悪化するとのこと(車内と外気温が同じ25度の場合に車内でエアコンを利用して25度に設定した場合)。

 冬場はエアコンを使わずに、ヒーターだけでも車内を暖かくすることはできるが、エアコンを入れないと窓が曇るので……。

日常のドライブで気をつけた方が良いポイントも!

4)荷物の積みっぱなし

 10kgの荷物を降ろして50km走ると、15ccのガソリンが節約できる。逆に乗用車でも100kgの荷物を積むと、燃費が約3%悪くなる。

 ゴルフバックやアウトドア用品、洗車セットetc.の日常のドライブには必要ない荷物はこまめに下ろすことを心がけよう。

5)停車中のアイドリング

 クルマにもよるが、10分間のアイドリングで130〜150ccぐらいの燃料を消費する。冬場は暖機運転が長めになる傾向があるが、今のクルマなら外気が0度以上なら暖機運転は不要。エンジンをかけたら、すぐに走り出して、ゆっくり走りながら水温・油温、その他の箇所を温めるのがベスト(冬はアイドルアップ機能も働くので、停止状態のアイドリングは燃費に悪い)。

6)タイヤの空気圧不足

 タイヤの空気圧は、指定空気圧より50kPa低くなると、市街地で約2%、郊外で約4%も燃費が悪くなる。

 乗用車用のタイヤは、1カ月で約5〜10%も自然に空気圧が抜けるといわれ、さらに外気温が10℃下がると空気圧も10kPa下がる。

 空気圧の不足は、燃費の悪化だけでなく、タイヤの偏摩耗やパンクその他のトラブルの原因にもなるので、月に1度は空気圧の点検を!

 ズボラな人は、車両指定空気圧よりも10〜20kPaぐらい高く設定しておいたほうが安心だ。