韓国国内でなにかと比較される久保(右)とイ・ガンイン(左)。最新の推定市場価格では驚くほどの差がついた。(C)Getty Images

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 ドイツの移籍情報専門サイト『Transfer Markt』が大幅にデータを更新し、世界中のプロフットボーラーの最新推定市場価格が発表された。

 そのなかでも日本のファンを驚かせたのが、2019−20シーズンにマジョルカで出色の出来を披露した久保建英の評価額だ。なんと1350万ユーロ(約16億8750万円)から一気に3000万ユーロ(約37億5000万円)に跳ね上がり、歴代の日本人選手でもトップに躍り出たのである。マジョルカ入団時の昨夏が200万ユーロ(約2億5000万円)だったことを考えれば、1年間で1500%も上昇した計算になる。

 このニュースを大々的に取り上げたのが、韓国の人気スポーツサイト『Sportal Korea』だ。やはり気になるのは久保と同い年でライバルと目され、今季もバレンシアでプレーしたイ・ガンインとの比較である。韓国代表の将来を背負って立つ19歳の評価額は、今年に入ってじりじりと降下を続け、最新値は1350万ユーロ(約16億8750万円)。同メディアは「コロナ禍とはいえ、プラスに評価できる要素が少ないのだからしょうがない」と素直に認め、次のように久保との対比論を展開した。

「久保はマジョルカで素晴らしいシーズンを過ごした。公式戦36試合に出場して4ゴール・5アシストを記録しただけでなく、エース級の働きを見せたのだ。当然の評価アップと言えるだろう。一方でイ・ガンインはどうだったか。今季のパフォーマンスは実にお粗末で、久保とはとんでもない差がついてしまった。公式戦24試合で2得点を決めたが大半が途中出場で、先発はわずか7試合しかない。久保の半分以下の市場価格となっても致し方ないところだ」

 
 バレンシアでの境遇に不満を持つイ・ガンインは移籍を希望しており、フランス・リーグアンの複数クラブが獲得に名乗りを上げているが、クラブ側は放出の可能性を否定している。現行契約は2022年6月までで、延長交渉を望んでいるという。

 レアル・マドリーに戻るか、新たなレンタル先が決まるかでスペイン・メディアも動向に注視している久保とは異なり、イ・ガンインの周辺はドタバタしている印象。この夏、ひと悶着もふた悶着もありそうな気配だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部