前節のミラン戦でセリエA初ゴールを決めた冨安。(C) Getty Images

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 シニシャ・ミハイロビッチ監督が率いるボローニャにおいて、冨安健洋が重要な存在となっているのは周知の事実だ。コロナ中断後の過密日程の中でも、指揮官がこの日本代表DFを起用し続けていることで、改めてその価値を浮き彫りにさせている。

 イタリア紙『Corriere dello Sport』は7月21日、「トミヤスは黄金。シニシャには欠かせない」と、ミハイロビッチにとって冨安は必要不可欠な選手だと報じた。

 記事は、「昨夏の補強のうち、もっとも興味深い選手で、最高の“利回り”であることに疑いはない」と冨安を称賛。「トミヤスはシーズンでもっとも起用され、もっとも安定したパフォーマンスを見せている選手のひとりであり続けている」と、継続的に結果を残していることを称えた。

 さらに、ボローニャでシーズン再開後の8試合すべてで先発出場したのは、守護神ウカシュ・スコルプスキ以外で冨安しかいないとも紹介。なお、今季通算では28試合出場。プレー時間は2458分だ。
 
 前節のミラン戦は1-5と大敗したが、21歳のサムライ戦士は見事な左足のミドルシュートでセリエA初ゴールをマークした。『Corriere dello Sport』紙は、ボローニャの日本人選手としては、2004年4月10日に中田英寿がアンコーナ戦でマークして以来の得点と伝えている。

 また、CBとしてクラブが獲得した冨安が、SBに「完璧に適応」したのに加え、日本ではボランチもこなした経験があると紹介。そのユーティリティー性を評価した。

 ボローニャは21日、3位の好調アタランタと敵地で対戦する。冨安は再びスタメン出場の予定だ。同紙は、冨安が不可欠な存在となったことを再度繰り返して記事を締めくくった。

「ミハイロビッチは何度も彼を1試合休ませようと考えてきた。特に筋肉を負傷するリスクを冒さないためだ。だが、ここまで彼はいつも考え直してきた」

 来シーズンは指揮官が本職のCBで起用する意向とされる冨安。“守備の国”イタリアで研鑽を積む逸材への期待は高まるばかりだ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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