“怪物級”の活躍を見せている19歳のハーランド。 (C) Getty Images

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 今年1月にブンデスリーガのドルトムントに移籍したアーリング・ハーランド。19歳の大型ストライカーは、なぜドイツを選んだのか。その理由を、父親のアルフ・インゲ氏がノルウェーのテレビ局『TV2』の番組で明かしたようだ。

 ハーランドは日本代表FWの南野拓実も在籍していた、オーストリアのレッドブル・ザルツブルクで頭角を現わした。チャンピオンズ・リーグでは5試合連続ゴールを決め、リバプールやナポリといった強豪を相手に躍動。リーグ戦ではシーズン前半のみの14試合で、16ゴール・6アシストを達成した。

 欧州各国リーグのクラブが注目する存在となったハーランドには、新天地の噂がいくつも浮上。そのうちのひとつが、プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドだ。特に、指揮官のオレ・グンナー・スールシャールが獲得したいと何度もクラブに訴え、最有力候補のひとつとされていた。

 だが、最終的にハーランドはドルトムントを選択した。インゲ氏は番組で、具体的なクラブ名は明かさなかったものの、「彼がもしかしたらほかのクラブを選択し、うまくいく未来があったかもしれない。けれど、誰もその問いには答えられないだろう。私たちはこの選択に満足しているよ」と語っている。

 そして、移籍の決め手となったのは、ドルトムントがクラブ一丸となって、ハーランドの獲得を望んでいたことだ、と明かしている。

「移籍先のクラブを選ぶときには、どんなビッグネームや名声より、重視すべきことがあると思う。一番に、スタッフやコーチ片方だけではなく、クラブ全体に望まれているところに行くべきだ。クラブが過去5年、10年にわたってどのように活躍してきたか、どういう方向性に進んでいるかということ以上に、重要だと考えている」

 ハーランドはドルトムントに移籍後もゴールを積み重ね、ブンデスリーガが中断されるまでの約2か月で8試合出場、9ゴール・2アシストという記録を残した。ハーランド自身も、「ここ(ドルトムント)に来ることができて良かった」と語っている。

 だが、英紙『The Sun』は「マンチェスター・Uはしぶとくこのストライカーを狙う動きもある」と指摘。来夏以降もハーランドは「移籍市場をにぎわす存在になるだろう」と綴っている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部