「欧州の舞台で行けるところまで行きたい」――ブンデス13シーズン目、長谷部誠の矜持
昨シーズンのEL準決勝でチェルシーに敗れた後も、「やっぱり、いいですね。またやりたい。個人的には、欧州のこういう舞台でやることや、自分の価値を見出すことにすべてを注いでいるので」と感慨深そうに話していた。欧州強豪クラブとの対戦で得られる経験は、何ものにも代え難いようだ。
その思いは今シーズンも変わっていない。目指すは、ベスト4まで勝ち進んだ昨シーズンの再現だ。
そういうチームが準決勝まで行けた。チームだけでなく、街も盛り上がった。それをやっぱりもう一回、今年やりたい。そこまで行きたいという思いがある。アーセナルにとって、ヨーロッパリーグはそんなにモチベーションがないかもしれないけど、僕らにとっては本当に大きな大会。まずは次の試合を勝たないと始まらないです。もう一回、行けるところまで行きたい」
長谷部の表情と言葉から伝わってきたのは、充実感と向上心だった。堅牢な守備でフランクフルトの最終ラインを支えながら、ELで上位進出を目指す。
取材・文●田嶋コウスケ