無着陸・無給油による単独世界一周最長飛行記録に挑戦する「グローバルフライヤー」(資料写真提供:バージン・アトランティック)

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ヴァージン・アトランティック航空(東京支社・東京都港区南青山)は9日、米国の富豪で冒険家のスティーブ・フォセット氏が米東部標準時間8日午前7時22分(日本時間同日午後9時22分)、ノンストップ世界一周最長飛行記録に挑戦するため、一人乗り超軽量航空機「グローバルフライヤー」で、フロリダ州のNASA(米航空宇宙局)ケネディ宇宙センターを離陸したと発表した。

 同航空のリチャード・ブランソン会長とともに熱気球による世界一周飛行に挑戦したことでも知られる同氏は、2005年2月28日−3月3日に同機で達成した世界初の無着陸・無給油での単独世界一周飛行に続き、無着陸・無給油の単独世界一周最長飛行記録に挑戦。世界初の民間宇宙船「スペースシップ・ワン」を設計したバート・ルータン氏(米)が設計した一人乗り超軽量機で、離陸後順調に飛行を続けている。

 端から端までの翼の長さ34.75メートル、全長13.44メートルのグローバルフライヤーは、ターボファン・エンジン1基を搭載、1.52トンの機体に4倍もの燃料を搭載することが可能。

 飛行ルートは、ケネディ宇宙センターを離陸後、北大西洋を横断、北アフリカ上空を通過、中東、インド、中国大陸上空を経て、太平洋を横断する予定。日本上空も飛行ルートになっている。その後、メキシコ上空を通過、米国を横断、再び大西洋を横切り、アイルランドのシャノン上空を通過して、最終目的地の英国ケント国際空港までの約4万3311キロ。計画では80時間以内に世界一周を目指す。

 航空機による世界最長飛行記録は、1986年に「ボイジャー」が達成した4万244キロで、その他の飛行物体による最長記録は、熱気球の「ブライトリング・オービタ」が1999年に達成した4万879キロ。【了】

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