23日放送、日本テレビ「news zero」に、読売巨人軍前監督の高橋由伸氏が出演。2位で広島東洋カープを追う古巣について話した。

開幕当初は巨人が好走し、3連覇中の広島が不振にあえいでいた。だが、気が付けば広島が首位に立ち、1ゲーム差で巨人が追う展開となっている。

広島好調の要因について、高橋氏は開幕当初になかった「打線のつながり」がでてきたと指摘する。その中心となる鈴木誠也は、打率(.340)と打点(35)がリーグトップ、本塁打(13)も2位と絶好調。高橋氏は「軸がブレない」「試合でここまでバットを振り切るのはできない」と賛辞を寄せた。

一方の巨人についても、高橋氏は「開幕してから一番安定した戦い、試合ができているのは巨人」と強調。「主力の選手が期待どおりに活躍している」と、特に坂本勇人と丸佳浩が「きっちりとチームを引っ張っている」と称賛する。

ただ、巨人はエースの菅野智之が15日の阪神タイガース戦で10失点を喫し、21日から腰の違和感で2軍調整している。3割・30本を達成した昨年の活躍が期待される4番の岡本和真も、打率.256で8本塁打と不調だ。

それでも、高橋氏は「1、2試合はこういうこともある」とコメント。「修正能力もある投手なので、打たれたこと自体はそれほど気にすることはない」と、菅野を心配する必要はないとした。ただし、「体調面やコンディションに問題があるのなら、しっかり治してから戻ってくるのがいい」と付け加える。

一方の岡本について、高橋氏は「まったく打っていないわけではない」と、評価を下すには早すぎるとコメント。松井秀喜氏にも打てない時期があったことを例に挙げ、「ここを乗り越えたら自分の力になってくる。なんとか頑張ってほしい」とエールを送った。

逆転優勝に向けて巨人には何が必要なのか。高橋氏は、救援陣が「不安要素」と話す。「1人でも2人でも新たに選手が出てくる、ストッパーが確立されれば、優勝すると思う」と述べた。