CBS MarketWatchによると、19日の米株式市場は、中東の衛星テレビ、アルジャジーラが朝方、国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者が、米国内でのテロ攻撃を予告するビデオを放映したことから、先行き不安感が高まって、売りが先行したものの、前日の引け後に発表されたPC用MPU（マイクロプロセッサ）大手AMD（アドバンスト・マイクロ・デバイシズ）とインターネット競売大手イーベイなどの堅調な四半期決算が相次いだことや19日の日経平均株価が急反発したことを受けて、買い安心感が広がり、ダウ平均株価指数は、前日比25.85ドル（0.2％）高の1万0880.71ドルと5日ぶりに反発した。

　　ハイテク株のウェートが高いナスダック総合株価指数は同22.17ポイント（1.0％）高の2301.81、S&P500株価指数も7.11ポイント（0.6％）高の1285.04とそれぞれ反発して引けた。

　　フィラデルフィア連銀が同日発表した1月の製造業景気指数は、前月比で低下したものの、新規受注指数が上昇したことから材料視された。また、米労働省が発表した14日までの週の新規失業保険給付申請件数が、2000年4月以来の低水準となったことも好感された。一方、米商務省が発表した12月の住宅着工件数は、前月比で8.9％減少。市場予想を下回る低水準となり、住宅市場の減速が示された。

　　個別銘柄では、AMDは、好調な四半期決算を発表したことから、前日比11.01％高の37.13ドルで引けた。同様に好調な決算を発表したイーベイは、同5.2％高の46.77ドルで引けている。米医薬品最大手のファイザーも、予想上回る決算発表を受けて、同3.7％高の24.97ドルで引けている。

　　また、米メディア・娯楽大手のウォルト・ディズニーは、米アニメ映画制作大手のピクサー・アニメーション・スタジオの買収を検討していると報じられたことから、同4.0％高の26.24ドルで引けた。ピクサーも同2.8％高の58.87ドルで引けている。一方、米大手PCメーカー、アップルコンピュータは、好決算にも関わらず、市場予想を下回る業績見通しを発表したことを受け、同4.2％安の79.04ドルで引けている。【了】