建設業界の深刻な人手不足、奨学金制度は打開策になるか
―財団設立の経緯は。
―18年度に1期生を募集しました。
「奨学生は、各学年5人ずつで、1期当たり計20人を募集しているが、初年度は応募数が少なく、支給が決まったのは3人となった。ただ、アルバイトをしながら学費をまかない、将来は地元の街づくりに貢献したいという、強い思いを持ちながら勉学に励む学生がいた。奨学金を活用することで、アルバイトに割く時間を勉強に充て、建設に関する専門知識を磨くことができる。高校訪問も強化して周知を図り、建設分野に対して前向きに進路決定してもらいたい」
―事業との相乗効果は。
「10年後には、奨学金取得の卒業生が50人となる。財団へは、当社の利益からも寄付しており、まさに従業員に支えられた仕組みだ。近況報告や当社主催の講演会などを通じ、定期的に交流の機会をつくりたい。奨学生から『ソネックは良い会社だ』という印象を抱いてもらえば、社員の動機付けにもなる」
―今後の展開は。
「若い人に建設業の魅力を知ってもらうことが重要だ。全国の大学・高校訪問を継続するだけでなく、当社の協力企業にも奨学金制度を波及させ、学生支援の輪を大きくしたい。建設現場の技術といった専門職育成の奨学金など幅を広げることも検討している」
(神戸・中野恵美子)
