ASUSの性能怪獣は絶滅するのか?SIMフリースマホを牽引したASUSはZenFone 4で何が変わったのか

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ASUS JAPANは9月23日、SIMフリースマートフォンの新製品「ZenFone 4 (ZE554KL)」、「ZenFone 4 Pro (ZS551KL)」「ZenFone 4 Selfie Pro (ZD552KL)」を発売した。

ZenFone 4シリーズ3モデルは、製品スローガンとして「WE LOVE PHOTO」を掲げ、異なるデュアルレンズカメラを搭載してワンランク上の写真が楽しめるスマートフォンを目指している。

過去のZenFoneは「性能怪獣(パフォーマンス・モンスター)」というスローガンで、CPUやRAM容量を前面に押し出していた。これに共感したユーザーは多く、日本市場でZenFoneはファンをしっかりと獲得した。

その性能怪獣では「ZenFone Zoom(ZX551ML)」として、スマートフォンに屈曲光学式の光学3倍ズームレンズを搭載するという革新も起こした。
光学系の設計はHOYAによるものだ。

まさに、スマートフォンがコンパクトデジカメを”食った”瞬間だった。

しかしながら同じZenFone Zoomの名を持つ「ZenFone Zoom S(ZE553KL)」(2017年6月発売)は、光学ズームレンズではなく標準レンズと望遠レンズのふたつを搭載したデュアルレンズカメラとなり、かつての性能怪獣はなりを潜めることになった。

「ZenFone Zoom S(ZE553KL)」は、ダブルレンズカメラがトレンドとなり、他社の製品に追従する形で、生き残りをかけたモデルともいえる。


そして今、ZenFone 4シリーズの登場だ。
性能怪獣は謳っていないものの、最上位モデルであるZenFone 4 ProはデュアルレンズカメラとパワフルなCPUであるQualcomm「Snapdragon 835」、そして6GB RAMと128GB内蔵ストレージというスペックで最高のパフォーマンスを発揮する。


メインカメラには1200万画素のソニー製「IMX362」イメージセンサーと光学式手ブレ補正、25mm(35mm判換算)F1.7の明るいレンズを搭載する。

セカンドカメラには同じくソニー製の1600万画素「IMX351」を搭載。レンズは59mm(35mm判換算)。焦点距離が異なるふたつのレンズは、撮影にあわせて交換する一眼レフカメラの交換レンズを想定しているようだ。

ZenFone 4 Proの販売価格は、ASUS直営ストア「ZenFone Shop」で96,984円、10月下旬の発売予定だ。
SIMフリースマートフォンとして高価な部類となるため、ハイスペックを希望するユーザーに向けた製品となる。


ミドルレンジモデルとなるZenFone 4は、ZenFone Zoom SやZenFone 4 Proとはことなるスーパーワイドアングル(超広角)レンズを搭載する。メインカメラはZenFone 4 Proと同じソニー製IMX362と光学式手ブレ補正を持つF1.8のレンズを搭載する。


セカンドカメラは約120°の広角レンズを搭載する。画素数は800万画素。広角レンズによる撮影は、強烈なパースが日常と異なる世界を切り出すことができるため写真の幅を広げるには効果的だ。なお、画素数が少ないことのほかに光学レンズの歪曲補正がないなど、コストダウンをしている感は否めない。


自撮りを軸としたカメラ機能強化モデルZenFone 4 Selfie Proは、前面にZenFone 4の背面カメラを付けたモデル。
メインカメラは同じくソニー製IMX362だが光学式手ブレ補正なしのF1.8レンズを搭載。セカンドカメラは800万画素の120°広角レンズだ。広い背景を写仕込んだ自撮りや、多人数での撮影も広角レンズで思う存分楽しめるのがZenFone 4 Selfie Proの良さといえる。


性能怪獣に惚れ込んだASUSファンにとって、ZenFone 4シリーズはインパクトが足りないと感じるモデルかもしれない。
だが、MVNO市場が広がった現在は、多くのユーザーが自分の利用スタイルに合わせたスマートフォンを選ぶ時代になっている。

インスタ映えやSNS、コミュニケーションアプリなど、スマートフォンやカメラの使い方や用途が多くのユーザーに理解されたから今だからこそ、ASUSはそこのユーザーをしっかりと取りに来たとも言えるだろう。

現在は、SIMフリースマートフォン自体がローエンドからハイエンドまで、ほぼ開発が一周している。
そして、次の世代に向けた戦略と開発へと変わらなければならない時期にきている。

ASUSは、今までSIMフリースマートフォン牽引してきた。そしてASUSの製品を熱く語って来たファンも多い。そうしたファンには、少々寂しいところでもあるだろう。

しかし、そうした現実を受け止めつつ、ASUSらしい次世代の性能怪獣が登場してくることを期待したい。
 執筆 mi2_303