中央学院vs千葉経大附
投打にわたる活躍を見せたエースの大谷（中央学院）
雨が降りしきるゼットエーボールパークで行われた秋季千葉県大会三回戦第二試合は甲子園出場経験のある千葉経大附と中央学院の一戦となった。千葉経大附先発はエースの菅野、中央学院の先発もエースの大谷 拓海がマウンドに上がった。両投手大きく崩れることもなく安定感のある投球が持ち味だ。
試合は雨が次第に強くなり、人工芝と雨というなんとも守りづらいコンディションで行われ、序盤から締まったゲームを見せつつ、千葉経大附がリードしている展開だったが、千葉経大附は6回の中央学院の猛攻を止めることができず、逆転負けを喫した。
試合は初回から動いた。千葉経大附は2番高田が四球で出塁し、すかさず盗塁。さらにワイルドピッチも重なり二死三塁のチャンスを作り、4番磨井がセンター前のタイムリーヒットで先制点をもぎ取った。その裏の中央学院は二死から3番武田、4番塚越が連続ヒットでチャンスを作るが安定感のある千葉経大附エース菅野から得点を奪うことができない。
その後両校無得点で進行していった試合は雨が強くなるとともに動き出した。6回千葉経大附の攻撃。4番磨井が出塁するなど、二死三塁のチャンスを作ると、7番三山の打球は雨で濡れた人工芝により相手サードの後逸を誘い1点を追加した。しかしその裏、中央学院はここまで抑えられてきた相手エース菅野を攻める。9番吉澤の打球は表の千葉経大附の攻撃同様サードのエラーを誘いチャンスを作る。その後2番中藤のセンター前でようやく1点を返し、さらに3番武田のセンター前ヒットでチャンスを広げ5番大谷がレフトスタンドへのスリーランホームランを放ち一気に逆転する。
自身のホームランでギアを上げた大谷は7、８回と千葉経大附の勢いを完全に抑えた。
8回中央学院はランナー二塁から3番武田がセーフティーバントを試みて悪送球を誘い1点追加、武井も三塁まで進みチャンスは続いた。続く5番大谷は敬遠で歩き、6番井上がレフトへの犠牲フライを放ちこの回2点目をあげ千葉経大附を突き放す。しかしここで雨が強くなり試合が中断した。
試合再開後はやはり流れが変わるものだ。8回のピンチをしのいだ千葉経大附は9回先頭の代打細谷がサードへ悪送球を誘う打球を放ち、出塁。さらに代打の横田がサード強襲ヒットで続き、1番土屋のあたりはセカンドの悪送球を誘って無死満塁のチャンスを作る。2、3番と倒れるものの4番磨井、5番辻口が押し出しの四球を選んだ。しかし反撃もここまで。
この試合は中盤にかけて雨脚が強まり非常にやりにくい中での試合となった。しかし最後まで諦めず食らいつく千葉経大附、エース自らのバットで逆転し勢いに乗った中央学院の戦いぶりは雨の中でも輝いていた。
（文＝編集部）
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