これまでも何度かお伝えしてきましたが、広い宇宙にただよう惑星には地球のようにハビタブルゾーン(生命居住可能領域)に存在するものが数多くあります。これは恒星からの距離がちょうどいいために液体の水が存在することなどが条件となっているのですが、今回新たに「木星サイズの惑星」がハビタブルゾーンに存在していることが発見されました。
 
今回の発見にはNASAのケプラー宇宙望遠鏡が利用されました。この「Kepler-1647b」と名付けられた惑星は、半径と質量が木星と同一と大型なものです。さらに連星(2つの恒星が存在する天体:俗に双子星)を周回するハビタブルゾーンの惑星としては過去最大のものとなります。
 
これらの天体は地球から3,700光年先に存在しています。その年齢は推定で44億歳。太陽系が46億年前に誕生したとされるので、その点もなんだか似ています。またこの連星も片方が太陽より少し大きく片方が太陽より少し小さいなど、不思議と太陽系を連想させる天体です。
 
今回の惑星の発見には「トランジット法」が利用されました。これは、惑星が恒星の前を横切ると明るさが変化することを利用した観測方法です。ケプラー宇宙望遠鏡はこれまでもトランジット法にて多くの恒星を発見しています。ただし連星の回りに存在する惑星をトランジット法で発見するのは極めて難しいそうです。
 
なお、この惑星は1,107日と極めて長い公転周期で2つの恒星の周りを回っています。これは過去に発見された系外惑星で最長のものです。もしこの惑星に生命が誕生していたら、地球人よりももっとのんびりと暮らしているのかもしれませんね!
 
Image Credit: NASA
■Found: planet the size of Jupiter orbiting two Sun-like stars
http://www.theverge.com/2016/6/13/11922944/nasa-kepler-telescope-largest-exoplanet-two-star-solar-system?utm_source=rss&utm_medium=rss