「僕を作物だと思ってください」武蔵の名言出た「とと姉ちゃん」56話
連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)第10週「常子、プロポーズされる」第56話 6月7日(火)放送より。
脚本:西田征史 演出:大原拓
月に1回の家族揃ってのおでかけに、鞠子(相楽樹)も美子(杉咲花)もほかの用事で遅れて参加する予定だったが、待ち合わせに美子が現れない。青柳家のお仕着せ作りの手伝いに時間をとられていたのだ。
美子は嘘をついて青柳家に行っていたため、常子(高畑充希)たちが心配して、話がおおごとに。
お駄賃のために家訓をやぶったの? と責める常子に美子は反抗する。
美子、完全に思春期。とと(西島秀俊)の大事な約束を守りたい常子に対して「約束したのはとと姉ちゃんでしょ」と歯向かう。この言葉には、お父さんとの記憶が少ないコンプレックスも潜んでいそう。
ととの代わりってひとりで家を背負っているように見える常子が、美子の自尊心を刺激する。
苛立つ常子を君子が見守る。美子には鞠子が。家族4人のいいバランス。
でも、常子と美子は平行線のまま、昭和15年のお正月に。おせち料理、美味しそうだが、常子と美子は気まずいまま。そういえば、ふたりの確執は過去にもあった。常子が親父ギャグを小学校でやって、美子の立場を悪くした時だ。どうも常子のやっていることが美子にはいらっとするようで。
悩む常子。でも彼女には武蔵(坂口健太郎)がいる。
「僕を作物だと思ってください」「肥料をやるつもりで、どんどん言いたいことを言ってください」と言う
武蔵。これがほんとの草食系男子! 直球を投げ続けてきた脚本家・西田征史が打席に立ってヒットを打ったという感じだ。
その頃、会社では不倫騒動が勃発。諸橋道子(野村麻純)が営業課の奥寺と不倫していたため、退社することに。「この泥棒猫」と怒鳴り込んできたのは、青木さやか。日本テレビの「ゆとりですがなにか」(日曜夜10時30分〜)では妊活中の主婦役をやっている。
即、退社になってしまう道子に「私が課長に・・・」と言い出す常子。課長に言える立場なのか。早乙女(真野恵里菜)を差し置いていいのか。こんなふうに何かとおせっかいな性質のせいで、他人にいらっとされちゃうんだな、常子は。
でも、早乙女は、すっかり丸くなっていて、「代わりはいくらでもいる」と諦め顔。以前、常子にはあんなに女がしっかりしないと男にばかにされると怒っていたのに、これこそ、自分たちの仕事や誇りに泥を塗る所業ともっと怒ればいいのに。
この事件は、もう男女平等問題とは関係なく、男女の恋による事件を常子の周辺で起こすことで、常子に男女の仲を意識させて、武蔵との関係を盛り上げていくためのフックなのだろう。美子との確執も、家族に対する常子の意識に変化をもたせるための仕掛けか。これだけ準備が整ってきたからには、一刻も早く常子と草食系男子・武蔵の物語に動き出してほしい。
(木俣冬)
脚本:西田征史 演出:大原拓
月に1回の家族揃ってのおでかけに、鞠子(相楽樹)も美子(杉咲花)もほかの用事で遅れて参加する予定だったが、待ち合わせに美子が現れない。青柳家のお仕着せ作りの手伝いに時間をとられていたのだ。
美子は嘘をついて青柳家に行っていたため、常子(高畑充希)たちが心配して、話がおおごとに。
お駄賃のために家訓をやぶったの? と責める常子に美子は反抗する。
美子、完全に思春期。とと(西島秀俊)の大事な約束を守りたい常子に対して「約束したのはとと姉ちゃんでしょ」と歯向かう。この言葉には、お父さんとの記憶が少ないコンプレックスも潜んでいそう。
苛立つ常子を君子が見守る。美子には鞠子が。家族4人のいいバランス。
でも、常子と美子は平行線のまま、昭和15年のお正月に。おせち料理、美味しそうだが、常子と美子は気まずいまま。そういえば、ふたりの確執は過去にもあった。常子が親父ギャグを小学校でやって、美子の立場を悪くした時だ。どうも常子のやっていることが美子にはいらっとするようで。
悩む常子。でも彼女には武蔵(坂口健太郎)がいる。
「僕を作物だと思ってください」「肥料をやるつもりで、どんどん言いたいことを言ってください」と言う
武蔵。これがほんとの草食系男子! 直球を投げ続けてきた脚本家・西田征史が打席に立ってヒットを打ったという感じだ。
その頃、会社では不倫騒動が勃発。諸橋道子(野村麻純)が営業課の奥寺と不倫していたため、退社することに。「この泥棒猫」と怒鳴り込んできたのは、青木さやか。日本テレビの「ゆとりですがなにか」(日曜夜10時30分〜)では妊活中の主婦役をやっている。
即、退社になってしまう道子に「私が課長に・・・」と言い出す常子。課長に言える立場なのか。早乙女(真野恵里菜)を差し置いていいのか。こんなふうに何かとおせっかいな性質のせいで、他人にいらっとされちゃうんだな、常子は。
でも、早乙女は、すっかり丸くなっていて、「代わりはいくらでもいる」と諦め顔。以前、常子にはあんなに女がしっかりしないと男にばかにされると怒っていたのに、これこそ、自分たちの仕事や誇りに泥を塗る所業ともっと怒ればいいのに。
この事件は、もう男女平等問題とは関係なく、男女の恋による事件を常子の周辺で起こすことで、常子に男女の仲を意識させて、武蔵との関係を盛り上げていくためのフックなのだろう。美子との確執も、家族に対する常子の意識に変化をもたせるための仕掛けか。これだけ準備が整ってきたからには、一刻も早く常子と草食系男子・武蔵の物語に動き出してほしい。
(木俣冬)