「世界一難しい恋」恋愛ドラマ史上最高かつ最低の愛の言葉

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『世界一難しい恋』セカムズ第8話。
恋愛ドラマ史上、最高かつ最低の愛の言葉だったのではないか、今回のラストシーン!


そもそも、第7話
キスするために仕掛けベッドを作り、しかも大失敗。この時点でそうとうダメである。
「いい年して何してるんですか? ベッドに細工する前にやることがあるんじゃないですか。いくじなし」と、そりゃ言われるだろう。
しかも逆上した鮫島社長は言う。
「結局おれがキスしなかったのは、俺にキスしたいと思わせられなかったそちらに問題の一端はあるんじゃないかと言ってるんだ」
しかも、最後には「クビだ!」である。
破局。
しかも、ここまでキスなし。手も握っていない。
パーフェクトな破局だ。

器の小さく、いくじがなく、強引な社長が、どうやって愛を回復させるのか。
もはや、いままでのようにちょっとずつ成長するだけでは焼け石に水。
第8話は、そのハードな問題に挑む鮫島社長を描いた。

柴山美咲によりをもどそうと言いにいくラストシーン。
コンシェルジュをやっている美咲の仕事中に現れる鮫島社長。
「ここのコンシェルジュはどんな要件も聞いてくれるって本当か」
「宿泊されているお客様に限っての話です」
「じゃあ」と言ってホテルのキーを出して「聞いてくれるってことでいいんだね」
これ、ここだけ観たら、恐怖のストーカーである。
怖い曲をあてれば、ばっちり恐ろしいシーンである。

しかも、待ち伏せし、しつこくついてきて、むちゃくちゃなことを言う。
「俺は自分の欠点を認めることに成功した。安心して俺の欠点を認めてくれてかまわない」
いやいやいや、柴山美咲にしてみれば、何を言ってるんだ?であろう。
ゲーテの名言「愛する人の欠点を愛することのできない者は、真に愛しているとは言えない」を持ち出し(しかも運転手の石神からの受け売りだ)、「つまり君は俺のことを愛していたことにならない」とまで言ってしまう。
そりゃ「いいがかりはやめてください」と言われてしまうのもしょうがなし。

だが、今まで観てきたぼくたちは「鮫島社長がんばれ!」と応援しているのだ。
そのように組み立てた第8話すごい。
・「柴山美咲がいたころのあのころの社長にもう一度会いたい」と一致団結する社員(もちろん三浦は空気読めず一致団結に気づかない)。
・第4話で登場した父(小堺一機)の再登場。ダメ親父のままだけど、邪険にされても何度もやってきて息子と対話して、父親との和解が描かれる。
・村沖秘書との絆。プロポーズされても「弱い自分と向き合って、そのうえで本当に好きな人に立ちむかってください」とピシャリと言い返す村沖。
ここまで積み上げてきたキャラとエピソードを集約させて、アクロバティックなラストシーンを成立させた。

「俺には欠点があるが、それも含めて愛してくれ」と言ってしまう豪快な屁理屈を、笑いながらも、だが真実かもしれない、これこそが愛かもしれないと思わせるのは、コメディの持つ強さだ。
冗談めかしてでなく、真剣に「俺は君だけのコンシェルジュだ」「本当の愛をスタートさせるためじゃないか」と言う大野くんを観て、「おおおお!」と盛り上がれるのも、コメディの持つ強さだ。
あと2話。どう着地させるのか。
予告編では、和田社長辞任ニュース、上島竜兵さん、大野くん着ぐるみに入る、など大波乱の模様。ドキドキして観ます!

『世界一難しい恋』は、日本テレビで毎週水曜よる10時放送。
日テレ無料TADA!で最新話見逃し配信中。
Twitter公式『世界一難しい恋』で「セカムズクイズ」展開中だ。(米光一成

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