11月3日と12月3日は「みかんの日」。寒くなるとこたつに入ってのんびりみかんを食べるのが至福という人もたくさんいるはず。みかんの栄養素といえばビタミンCぐらいかなと思っている人に、他の有効な栄養素についてお教えしましょう。

みかん2個でビタミンCはばっちり!

みかんにはビタミンCが豊富で、2個食べると1日のビタミンCの必要量をカバーできるほど。体内でビタミンAにかわるβカロチンやビタミンPも含みます。ビタミンPはビタミン様物質で、ポリフェノールの一種。ルチン、エリオシトリンなどを総称してビタミンPといいますが、みかんに含まれるのは、ヘスぺリジン。この成分は、皮、袋、すじに多いので、袋やすじは捨てずに食べてくださいね。

ヘスぺリジンで血流がよくなった?

ヘスぺリジンには毛細血管を強くするほか、悪玉コレステロール値を下げるはたらきがあります。そのため、高血圧、動脈硬化を予防し、脳梗塞や心筋梗塞、糖尿病になるリスクを軽減する効果も期待! 血流を促すとともに、壊れやすいビタミンCを活性化させるはたらきも持ちます。抗アレルギー作用もあるので、花粉症やアトピー性皮膚炎の人にもおすすめ。発がん性を抑えるという研究結果も報告されています。

この冬は陳皮のみかん風呂でぽかぽかに

陳皮(ちんぴ)とはみかんの皮を日干したもののこと。家庭でも簡単にできます。栄養分がたっぷりの皮ですが、なかなか生では食べられないので乾燥させて熱湯と砂糖を加えて飲むと陳皮茶になります。風邪を引いた時や喉が痛い時に飲むと効果的とされます。さらに陳皮をすりつぶして、スパイスに混ぜたり、香りを楽しむ料理に使ったりするのもよいでしょう。みかん風呂にも使えますので、今年の冬はぜひ一度陳皮を作ってみて、みかんを丸ごと楽しんでくださいね。


writer:松尾真佐代