マーリンズ・イチロー【写真：田口有史】

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防御率1.41のジャイルズから右前打、チームのサヨナラ勝利につなげる

　マーリンズのイチロー外野手が23日（日本時間24日）、本拠地でのフィリーズ戦に途中出場し、3試合ぶりにヒットを放った。1点を追う延長10回、ナ・リーグの救援投手で最優秀防御率を誇るクローザー、ジャイルズから右前打を放ち、その後、同点のホームを踏んだ。地元メディアは速球派右腕の変化球を巧みに打ち返したレジェンドを称賛している。マーリンズは延長11回に4−3でサヨナラ勝ちし、連敗を4で止めた。

　8回からレフトの守備で途中出場したイチローの見せ場は、延長10回にやってきた。2−3とリードで許した場面で先頭打者として、パベルボン移籍後にフィリーズのクローザーを託されているメジャー2年目の守護神ジャイルズに対峙した。
　
　右腕の防御率は1.41。地元テレビ局「FOXスポーツ・フロリダ」では、これがナ・リーグの救援投手で最優秀防御率であるというデータをランキングで紹介。イチローは最速99マイル（約158キロ）の速球に何とか食らいつき、7球目に技を見せた。

　大きく沈むスライダーを巧みにライト前に引っ張ると、実況は「イチローがライト前にヒットです！」と興奮気味にまくし立てた。実に11打席ぶりのヒットは、今季90本目となった。

速球派ジャイルズのスライダーを左前打「彼は準備ができていました」

　解説者は「変化球でした。（イチローは）速球には苦しんでいました。97〜98マイルの速球から突如、ジャイルズはスライダーを投げました。それがイチローの打席の追い風になりました。彼は準備できていました。いい仕事です」と高く評価している。

　この後、同点のホームを踏んだイチローは、11回2死一塁の場面でも四球で出塁。ゴードンのサヨナラ二塁打につなげた。

　勝利に貢献したイチローはメジャー通算2934安打として、通算安打数で歴代33位のバリー・ボンズの2935本にも残り1本と迫っている。この日は2打数1安打1四球1得点で打率.238となっている。