「第4世代iPad」をパスすべき理由

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第3世代「iPad」を持っている人は現在、10月23日(米国時間)にアップルが発表した製品にイラついているかもしれない。「iPad mini」はいい。しかし第4世代iPadとは? 最新のiPadをつい6カ月前に買ったばかりだというのに?

いま持ち歩いているiPadのプロセッサーが、アップル最速のモバイルプロセッサーでなくなってしまったばかりではない。これまで何の問題もなかった30ピンコネクターのポートも、第4世代iPadのLightingを差し込む「かわいいおへその穴」と比べると、醜い傷跡になってしまった。それに、第4世代はグラフィック性能も高くカメラも高品質だ。

しかし、第3世代を買ってしまったことを後悔する必要はない。そして、第4世代を買おうと思うならやめておいたほうがいい。

まず、アップルの「iOS」のアップデートはこれまで、少なくとも2世代古くなったデバイスまでは対応している。たとえば9月にリリースされた「iOS 6」は、新しい「iPhone 5」だけでなく「4S」や「4」、さらには「3GS」でも使うことができる。たしかに、すでに発売から2年半と少し経った第1世代のiPadは、iOS 5で止まってしまった。しかし、今回iPad miniに搭載されたプロセッサーが(2世代前の)「iPad 2」と同じ「A5」だったのはよい知らせだ。少なくとも数年は、アップルはiPad miniをアップデートできるようにするはずだからだ。iPad miniよりプロセッサーが新しい第3世代iPadも、アップデート問題はしばらく生じないことだろう。

新しいiPadをスキップしていいもうひとつの理由は、アップルの製品発表に見られるパターンだ。



今回のイヴェントの前まで、iPadは毎年の春に発売されていた。最初のiPadは2010年4月、第2世代は2011年3月、第3世代は2012年3月の発売だ。アップルが春のiPad発売を堅持するとすれば、第5世代は来年の早い時期に登場ということになるかもしれない。その場合、第4世代の所有者は、購入して6か月後の買い換えに思い悩むいまのあなたと、まさに同じ立場になる。

現在持っているのが初代だったり、あるいはまったくiPadを持っていないということでなければ、第4世代はスキップしても問題ない。しかし、もしどうしても第3世代を捨てて最新モデルを買いたいという場合、いくつかアドヴァイスがある。

もしあなたにとって、お金は問題ではなく、問題であったこともないという場合は、古いiPadをアップルストアに持ち込んで、Teach for America(TFA)の「iPads for Classrooms」プログラムに寄付することができる。地域の学校区にも、コネティカット州の「iPad Appeal」プログラムのような寄付プログラムがあるかもしれない。

もちろん、オークションサイト「eBay」や「Craigslist」で売ることもできる。「Gazelle」や「NextWorth」など、古いiPadを買い取ってくれるサーヴィスもいくつかある。しかし損失は覚悟しなければならない。ほんの数週間前、第3世代iPadは16GBモデルの新品で500ドルしていた。しかしいまや、箱つきできれいな状態でも250ドルほどにしかならない。

ただし、第3世代iPadを過去30日以内に購入したという人は、地元のアップルストアに電話をしてみるといいかもしれない。サンフランシスコのダウンタウンにあるアップルストアの従業員は、購入30日以内で傷がない製品であれば交換に応じると返事をしたからだ。もっとも、全国的にこの対応というわけではないらしい。

いずれにしろ第3世代iPadは、現在市場に出回っているなかでも最高のタブレットのひとつであることは確かだ。

TEXT BY NATHAN OLIVAREZ-GILES
TRANSLATION BY ガリレオ -緒方 亮/合原弘子「「第4世代iPad」をパスすべき理由」の写真・リンク付きの記事はこちら



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