囲碁のプロ組織の一つである日本棋院と国立大学法人電気通信大学は18日、囲碁の研究で提携することを発表しました。22日には日本棋院で調印式が行われます。「総合コミュニケーション科学」を掲げる電気通信大学(関連記事1,2,3)が日本棋院との5年間の提携を結び、コンピュータ囲碁の研究のみならずプロ棋士を交えての幅広い碁の研究を進めていくとしています。

将棋では今年の1月に米長邦雄永世棋聖を「ボンクラーズ」という名前のコンピュータ将棋ソフトが下すという事件が起きましたが、コンピュータ囲碁の方もその実力は着実に進化を続けており、3月には電気通信大学が開催したイベントで、現在世界最強と目されている囲碁ソフト「Zen」が、現役プロ棋士相手に四子置きで勝利するという快挙を成し遂げています。(その時の様子については、王銘琬九段の解説が参考になります)

コンピュータ将棋が、アルゴリズムや戦略の向上に加えて計算機パワーの発達を背景にメキメキと実力を上げていった一方で、「碁はコンピュータにはムリ」と長らく思われていたことを考えると、隔世の感があります。いよいよ囲碁の世界でも X-DAY のカウントダウンの音が聞こえてきそうです。