インテルは6日のセリエA第28節で、ジェノアに5−2と勝利した。相手を期待させておいてから粉砕。まるでわざとやったかのようだ。インテルはサポーターを苦しめながら、スペクタクルな反撃で彼らに報いたいのである。そして何より、首位ミランとの勝ち点5差をキープした。

前半のインテルはペースが上がらず、ロドリゴ・パラシオに先制点を奪われた。だが、レオナルド監督の“ムチ”を受けた後半、50分と51分にジャンパオロ・パッツィーニとサミュエル・エトーのゴールでジェノアを圧倒する。

だがそれで満足せず、インテルはさらにエトーが加点し、ゴラン・パンデフにも得点が生まれ、そして長友佑都がイタリアでの初ゴールを記録。本拠地ジュゼッペ・メアッツァに駆けつけた日出ずる国の数多くのファンを喜ばせた。

前半の30分以上に渡り、両チームはスピーディーに戦ったが、特記するようなビッグチャンスは生まれなかった。ジェノアのカウウンターがインテル守備陣を苦しめる一方で、インテルはエトーの攻撃に集中。だが、パッツィーニやデヤン・スタンコビッチとのコンビがうまくいかず、個人技でのシュートも枠をとらえない。そして40分、パラシオのダイアゴナルシュートでジェノアが先制した。

レオナルド監督は後半開始からスタンコビッチに代えてパンデフを投入。同選手がチームメートたちにスペースをプレゼントしていく。そして50分、インテルは仮面を取り、エトーを主役に破壊的な反撃を始める。まずはエトーが右サイドのマイコンにパスを送り、そのマイコンのクロスからパッツィーニが同点ゴール。再開してすぐ、パンデフがエリア付近からシュートを放つと、GKエドゥアルドがこれを抑えきれず、近くにいたエトーが容赦なく逆転ゴールを奪った。

だが、エトーの“宝石”が見られたのは57分。ジャンドメニコ・メストからボールを奪うと、ドリブル突破からエドゥアルドの守るゴールを打ち破る。止まらないインテルは、71分にパンデフもゴールを記録。レオナルド監督はパッツィーニをフシン・カルジャと、アンドレア・ラノッキアを長友と交代させる。そして、長友も美しいターンからゴールを決めた。