20日のジェノア戦で3−4と敗れたことを受け、クラウディオ・ラニエリ監督が辞意を表明したローマ。クラブの今後を決めるべく、21日には“サミット”が行われた。できるだけ良い形でシーズンを終えるためだ。クラブ売却を交渉しているディベネデット氏とその仲間たちが、来季のチャンピオンズリーグ出場権獲得を望んでいるからでもある。

トリゴリア(練習場)にはロゼッラ・センシ会長と辞任したラニエリ監督、クラブ幹部たち、そして選手たちが集まった。雰囲気は3日前から変わらず、警察がチームの保護に当たっている。だが、ラニエリ監督との話はすぐに終わったようだ。最後の選手たちが10時過ぎに入ったのに対し、ラニエリ監督は10時52分にトリゴリアを後にしたからである。

ラニエリ監督は報道陣やサポーターに笑顔を見せたものの、コメントは残さなかった。そして11時30分、チームは23日のボローニャ戦に向けて準備をするため、練習グラウンドへ向かっている。FWフランチェスコ・トッティとFWマルコ・ボッリエッロ、MFダビド・ピサーロは不在だった。

一方で、クラブはすぐに未来について話し合い、下部組織を率いていたヴィンチェンツォ・モンテッラ監督をオフィスへと招集した。モンテッラ監督はセンシ会長や幹部たちと長く話した末に、次期指揮官となることに同意。15時にクラブはモンテッラ監督の就任を正式に発表した。

「本日、ローマはヴィンチェンツォ・モンテッラ氏に、今シーズン終了までトップチームの任務を託したことを発表します。ローマは、熱意をもって彼がチームにそのクオリティーとプロ意識、そして経験をもたらしてくれると確信しています」

モンテッラ新監督はトリゴリアの練習場でチームに対し、「今からは全員一緒に働く。チョイスをするのは私だ。間違えたら、責任も私にあるのだから。全員の話を聞くが、私には私の役割があり、決めなければいけない」と話したそうだ。