【UFC125】エドガーがドロー防衛、メイナードは納得できず
4R序盤、素早いジャブを交錯するなか、エドガーがシングルレッグを見せ、立ち上がろうとしたメイナードをギロチンで捕える。
距離を取り直したエドガーは、ここで完全なタイミングでテイクダウンを奪う。バックに回り込もうとしたエドガーだが、メイナードは胸を合わせる。距離を取った両者、エドガーのスピードが、やや動きの落ちたメイナードを翻弄する。テイクダウン狙いをバービーで防いだエドガーが立ち上がったところに、メイナードはパンチを見せるなど、死力を尽くした総力戦が続く。
1Rと3Rを挑戦者、2Rと4Rを王者が取ったとみるのが妥当な一戦。初回はメイナードが2P 取った可能性もあるが、とにかくこの5Rを取った者が勝者に近づくことは間違いない。ミドルを見せたエドガーに、左フックを振るうメイナード。小刻みなステップを続ける王者だが、メイナードもまた、体を上下させて動きを止めない。
エドガーの左フック、メイナードの右ボディフックが交錯し、さらに挑戦者の左がヒットする。テイクダウン狙いのメイナードを受け止め、ヒザを見せたエドガー。そのエドガーのテイクダウン狙いをがぶり、メイナードがヒザを放つ。粛々と進む、勝負の5ラウンド。テイクダウンを許さないことを第一に考えたような打撃戦が続く。
残り2分を切って、シングルを見せたメイナード。足を引いて防いだエドガー。ショートのワンツーを放つ王者に対し、メイナードが右を伸ばし、さらにもう一発打ち込むと、王者がややバランスを崩す。パンチとテイクダウンの応酬となり、残り20秒のテイクダウン狙いを切られたメイナードが、残り5秒でフックをヒットさせると、ここでタイムアップに。
ラウンドマストではなく、トータルで考えると間違いなくメイナードだが、果たして悪名高きネバダ州アスレチックコミッションのジャッジ陣の裁定は?
最初のジャッジは48-46でメイナードに。二人目のジャッジは48-46でエドガー。そして、3人目は47-47でドロー。よって、王者エドガーのドロー防衛となる。
「接戦だった」と、1Rの展開はあまり覚えていないような王者。対してメイナードは「2Rは、それほど攻めてなかったけど、1、3、5Rは僕が取ったと思った。1Rは10-8だろうし……」と納得できない表情を浮かべると、「ア・○ァッキン・ニューイヤー」という言葉を残し、オクタゴンを後にした。