インタビュー:倉木麻衣「女性は強がっているんです」
今年6月、高校男子ソフトボール部にスポットを当て描かれた直球青春映画『ソフトボーイ』の主題歌として、再レコーディングした「chance for you〜cinema ver.〜」を配信した倉木麻衣。デビュー10周年を迎えた昨年から、2年連続でKOSE「エスプリーク プレシャス」のイメージキャラクターを務めている彼女が、8月31日に同CMソングであり、通算34枚目となるニューシングル「SUMMER TIME GONE」を発売した。
――今年6月に公開となった青春映画「ソフトボーイ」で、「chance for you」が主題歌として起用されていましたが、倉木さんにとって“青春”の想い出はありますか?
倉木麻衣(以降、倉木):学生の頃、演劇部と合唱部を掛け持ちしていたんですね。もうお昼休みとか放課後とか関係無しに、出来れば授業中も抜け出して歌の練習をしたいぐらい、すごく熱中していて。演劇部に入った時にちょうど市の大会があって、個人賞をもらえたので、自分に自信がついて。そこから色んな演劇とか歌とかにすごく熱中していった時が、青春でしたね。合唱コンクールに向けて友達同士で熱く頑張ったり、何かに向かっている姿が青春だったなと。今思い返すと、もっと練習しておけば良かったとか、積極的にソロパートをやりたかったなと思います。――部活動する間もなくデビューされていたのかと思っていたので、意外です。
倉木:高校の時にデビューしてからは帰宅部なんですけど、中学生とか高校1年生ぐらいまでは色々と。どちらかというと運動ではない、文化系の部活ですよね。こう見えても初めはバスケットボール部に仮入部したんですよ。でも、もの凄い体育会系で、朝練がこんなにキツイとは思わなかったので辞めました(笑)。それで演劇部に入ったら、運動部と変わらないぐらい体力が必要なんですよ。毎日、校庭を20週ぐらいしながら「あ・え・い・う・え・お・あ・お!」と言って。放課後、他のクラスが終わるともう先に始めていて声が聞こえてくるので、「早く終わらないかな!」ってソワソワしてるという、青春を味わっていましたね(笑)。――映画の中には、個性的なキャラクターがたくさん登場しますよね。
倉木:「こういう友達いたなぁ」とか、みんな同じではなく、それぞれの個性があって、すごく面白いなと思ったんですよ。それでいて、目指すものは一緒という所がすごく素敵だなと思って観てました。最後は「そう来たか!」って、ハマっちゃいましたね(笑)。――登場人物の中では、自分は誰に一番近いなとか、共感できましたか?
倉木:ノグチ君ですね。ノグチ君ってふわふわキャラというか、自由奔放な感じだけど、実は結構悩んで考えている、頭脳派な所が見え隠れしていて。自由奔放な所はちょっと自分に似てますね。あと、気が付いたらちゃっかり自分が…というとことか(笑)。――倉木さんも、ノグチのように周囲を巻き込むリーダータイプだったんですか?
倉木:私こう見えても学生の頃に学級委員を…自らではなく、ジャンケンに負けてなったんです(笑)。でも、よくいるじゃないですか。ジャンケンに負けて「負けちゃったぁ、学級委員になっちゃったー」と言ってても、意外と内心では嬉しい、みたいなタイプでした(笑)。友達とか周りからは、あまりまとめたりするようには見えないと思うんですけど、意外と自分的には友達とかを巻き込んで、気付いたらそういう輪を作るのは結構、昔から好きでしたね。――オリジナルと比較して、「chance for you 〜cinema ver.〜」はアップテンポになり、ブラスの音色がブラスバンドで演奏しているかのように感じたのですが、アレンジなど録り直しされたのは何故ですか?
倉木:映画のお話を頂いて、私が思い描く“青春”の音楽をアレンジも含めてそのままリリース出来たらいいなと思って、チャレンジしてみたんですよね。最初は、いつもの「chance for you」より、もっとみんなで頑張って、乗っていけるようなサウンドにしたかったので。必然的にテンポをもの凄く上げてみたんですけど、違和感があったんですよ。