フランスのレキップ紙が14日付で、編集部が選んだフランス代表のベストメンバーを発表した。

ゴールキーパー
ユーゴ・ロリス(リヨン)23歳、9試合
同世代のマンダンダ(マルセイユ)との新しい守護神争いを完全に制した感のあるロリス。W杯のような大会では経験が重視されるポジションだが、チャンピオンズリーグで抜群の安定感を見せておりまったく不安は感じさせない。レキップ紙も「フランスで彼に匹敵するGKは皆無」と太鼓判を押した。

センターバック(右)
ウィリアム・ギャラス(アーセナル)32歳、78試合(4ゴール)
レキップ紙が「異論の余地なし」とする守備の要。セットプレーでの攻撃力も武器となる。現在は左ふくらはぎのケガで離脱中だが、「ギャラスなしのフランス代表は考えられない」と復帰が待たれている。

センターバック(左)
ジェレミー・トゥララン(リヨン)26歳、31試合
もはや代表の中盤として不可欠な存在となったトゥラランだが、レキップ紙はセンターバックで起用、という大胆な提案を行なった。リヨンではこのポジションで12試合をこなし、不安はまったくなし。代表では未経験なのが気がかりだが、レキップ紙は「W杯開幕前の3試合で試すべき」とドメネク監督に決断を迫った。

サイドバック(右)
バカリ・サニャ(アーセナル)27歳、17試合
フランス代表でもっとも層が薄いこのポジションで、頭ひとつ飛び抜けているのがサニャ。粘り強い守備も、攻撃参加も申し分なく、センタリングの精度が売りだ。右サイドでのギャラスとのコンビネーションも好材料となる。

サイドバック(左)
パトリス・エヴラ(マンチェスター・ユナイテッド)28歳、27試合
アビダル(バルセロナ)、クリシ(アーセナル)という強力なライバルを制して不動の地位を得たエヴラ。スピード感あふれる攻撃参加が最大の武器だ。負けん気の強さもW杯ではチームにとって大きなプラスとなる。

守備的ミッドフィルダー(右)
ヨアン・グルキュフ(ボルドー)23歳、17試合(1ゴール)
ドメネク監督がジダンなきあとの司令塔役に指名したグルキュフだが、レキップ紙は守備的MFでの起用を勧めた。プレーの読みに優れ、相手の攻撃の芽を摘み取りつつ、攻撃の起点となる存在としてはベスト。課題の攻撃力アップに近道となる選択だ。

守備的ミッドフィルダー(左)
ラサナ・ディアラ(レアル・マドリー)25歳、27試合
ユーロ2008ではメンバーに選ばれたもののまったく出番がなかったL・ディアラ。ヴィエラとマケレレが揃っていたために控えに回ったが、今回はレギュラーとしての期待がかかる。現在レアル・マドリーでは苦しい時期となっているが、豊富な運動量とアグレッシブなプレー、攻撃に転じるスピードアップはドメネク監督から盤石の信頼を得ている。

攻撃的ミッドフィルダー(右)
シドネー・ゴヴ(リヨン)30歳、43試合(10ゴール)
献身的なプレーで守備にもプラスとなる貴重な存在。一方でゴールを果敢に狙う姿勢も評価される。リヨンでの今シーズンはベストとはいえないが、これまで代表で普段以上の力を発揮するのを見てきた。ゴヴのレギュラーでの起用は「計算された賭け」というのがレキップ紙の判断だ。

攻撃的ミッドフィルダー(左)
フロラン・マルダ(チェルシー)29歳、51試合(3ゴール)
フランス代表の中で、クラブでもっとも好調なシーズンを過ごしているのが、このマルダだろう。ドメネク監督との確執が報じられて以来、代表での出番が減っているが、アンリかリベリかという選択を両方とも捨て去り、迷わずマルダで行くべきだ、とレキップ紙は強く主張している。

攻撃的ミッドフィルダー(中央)
フランク・リベリ(バイエルン・ミュンヘン)27歳、42試合(7ゴール)
代表ではしばしば右サイドで起用されるリベリ。本人は左サイドを希望しているが、レキップ紙はセンターでという立場をとる。最近のメッシがバルセロナでセンターをポジションにして以来、爆発的な威力を発揮しているのも手本となる。

フォワード
ティエリ・アンリ(バルセロナ)32歳、118試合(51ゴール)
先月のスペイン戦では、左サイドで出場し、守備の負担で疲労が明らかだったアンリ。ついに本人も「センターのほうがいい」と口にした。今季はバルセロナでもトップを任された試合があり、いい結果を残している。アンリはゴールだけを狙えばいい、これがレキップ紙の結論だ。