彼を見ていると、こう思ってしまうのではないだろうか。「彼はどこの惑星から来たんだ? 火星から来たのか?」。だが徐々に、自分たちは人間なんだと気がつくはずだ。となれば、論理的な説明を求めるようになるのは自然なことだろう。

我々の目を何度もこすらせているのは、数日前から動画投稿サイト『youtube』で配信されているミランFWロナウジーニョのテクニックだ。テレビゲーム『EA Sports Fifa 10』の広告のなかで、ロナウジーニョは目隠しをしながら、44回もリフティングをやってのけているのである。

左足で繰り返しリフティングを続け、最後にヒールキックで締めくくったロナウジーニョは、「Blindfolded Keepie Uppie Challenge」の優勝者に輝いた。ビッグネームたちが挑戦したこのチャレンジのなかで、たとえば2位となったバルセロナMFシャビの記録は8回。3位のシャフタール・ドネツクに所属するマリウシュ・レワンドフスキーは7回だった。

イタリア人選手で参加しているのは、ユヴェントスDFジョルジョ・キエッリーニのみ。1回目はアシストされると、手でボールを受け取ることもできなかった。最終的に、彼は1度のリフティングで終わっている。

以前も連続でクロスバーを叩くという映像が騒がれたロナウジーニョだが、彼の足技を疑った人はいないだろう。だがラストシーンで、ロナウジーニョが笑顔で歯を見せている一方、頭に巻かれた目隠し用のバンドには、穴が空いているのが分かるのである…。