【戸塚啓コラム】レポートから見えてくる″勝ちきれなかった理由″
試合後に配られるマッチレポートをみて、ウズベキスタンに勝ちきれなかった理由が改めて分かったような気がした。
ボール支配率は61・5パーセント対38・5パーセントで、シュート数では14対5と圧倒している。どれだけ押し込んだかのひとつの目安となるCKも、9対2と一方的だ。お決まりの「決定力不足」というフレーズが、こうした数字からは思い浮かぶ。
その一方で、「警告・退場」欄は空白だ。これは何を意味するのか。
乱暴なプレーをしろとか、執拗に抗議をしろなどと言うつもりはない。ただ、勝たなければいけないホームゲームが、1−1のままで推移していったのである。強引にでもボールを奪いにいくとか、ユニホームを引っ張ってでも相手を止めるといったプレーが、時間の経過とともに増えてもおかしくない。その結果としてカードをもらっても、しかたがないと僕は思う。ホームで勝ちたいという強い気持ちの表れとか、どんなことをしても勝ち点3をつかむという執念が、そういうプレーを呼ぶに違いないからである。
フェアプレー精神はもちろん大切だろう。しかし、お行儀よくプレーをして必要な結果を得られないのでは、何のために試合をしているのかということになる。
この試合を裁いたUAEの主審は、カードをあまり出さずにゲームをコントロールするタイプだった。それにしても、主審がカードを出すことを控えてくれたという印象はない。誰の名前も書き込まれていない「警告・退場」欄から、僕は日本の淡白さを感じ取ってしまうのである。
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その一方で、「警告・退場」欄は空白だ。これは何を意味するのか。
フェアプレー精神はもちろん大切だろう。しかし、お行儀よくプレーをして必要な結果を得られないのでは、何のために試合をしているのかということになる。
この試合を裁いたUAEの主審は、カードをあまり出さずにゲームをコントロールするタイプだった。それにしても、主審がカードを出すことを控えてくれたという印象はない。誰の名前も書き込まれていない「警告・退場」欄から、僕は日本の淡白さを感じ取ってしまうのである。
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