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あなたは、「銀」の持つ抗菌・殺菌力に注目しておられるだろうか。また、そうした化粧品やサプリメントなどを愛用しておられるであろうか。増加の一途をたどる「銀」商品に何年も前から警鐘を鳴らし続ける、ブルックリン出身のローズマリー・ジェイコブズさん(66)をご紹介したい。

彼女は11歳から鼻づまりの症状を緩和するために、銀塩の含まれた点鼻薬(現在はそのような点鼻薬はないとのこと)を長年使用していた。いきなり皮膚の色が変わったわけではないことや、それ以外何の症状もないため本人も気にせずに過ごしてきたが、ある時「なぜあなたの皮膚の色は青みがかったシルバー色なの?」と指摘してきた人があり、皮膚科を訪ねた。

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数年間、銀塩の含まれた点鼻薬を使用したことで「銀沈着症」を起こしていると診断され、だがその後始まった皮膚科医師らのあらゆる試みもすべてムダに終わり、まだ若かった彼女は大変なショックを味わったという。

ペニシリンが登場するまでは、「天然の抗生物質」とも言われ、難治の皮膚病からガンまで治すと絶賛された銀。最近では制汗剤に含有されていることでもお分かりのように、抗菌・殺菌力が注目され、銀含有のサプリメントも販売されている。

これについて米食品医薬品局FDAは、「銀にはこれまで言われてきたような効果はないことが立証されたため、サプリメントとして販売する際は、治療目的と謳ってはならない。あくまで健康目的での販売のみ」とした。

サプリメント業界は「FDAの見解はウソ。医療関係者からは銀の効用について素晴らしい報告がいくつも寄せられている」と真っ向から対決している。ただし、銀サプリメントの人気が上がるとともに、高価なニセ物も出回っていることや、大量に摂ってしまい、銀沈着症で皮膚科に訪れる患者も実際増加しているとのことである。

ジェイコブズさんは、教師の仕事を退職してからブログを立ち上げ、自身の顔と経験を明らかにすることにより、銀が含まれている商品の危険性を指摘し続けている。
「私のようにならないで!銀はサプリや化粧品としても微量含まれていても体に溜まるわ。良いと思ってサプリをつい大量に摂る人もいるでしょう?絶対にやめて」と訴え続け、世界中から同じ症状に悩む100件近い相談がメールで寄せられているという。

なお、現在銀が医療機関で使用される有名なものとしては、中等度以上のヤケドや床ずれ(褥瘡)に用いられる外用感染治療薬「ゲーベンクリーム」があるというが、医療の現場では大変有用な薬であり、使用量などは厳密に守られているそうである。

銀を含んだことを謳っている商品は、キッチン、サニタリー、化粧品、健康サプリと本当に増加しているが、「インチキ」「過大広告」などと摘発されている商品も後を絶たない。良いと聞けばすぐ商品化する日本、そしてそれについ飛びつく私たち消費者。何事も冷静に、程ほどにが大切なのであろう。

(編集部 Joy横手)

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