母国では“マラドーナの後継者”とも言われるアトレティコ・マドリーのアルゼンチン代表FWセルヒオ・“クン”アグエロ(19)は、そのマラドーナが持つアルゼンチン1部リーグ最年少出場記録を更新する15歳1ヶ月と3日(2003年7月23日)でトップチームデビューを飾った。そして、その活躍ぶりは20歳以下の選手で最も価値のある選手と言わしめるまでに至っている。

“クン”アグエロの活躍はリーガのみならず、国際舞台でも2007年に行われたU-20ワールドカップでアルゼンチン優勝の原動力となり、自身も同大会最優秀選手、得点王に輝いた。さらに、同年のFIFA世界最有望選手賞、イタリアのスポーツ誌“トゥット・スポルト”選出のヨーロッパ最優秀U-21選手に贈られるゴールデンボーイ賞も受賞し、大きく飛躍。

 20歳以下の若手選手20選手を様々な角度から検討、分析を行い、その価値を値段に置き換えた結果、“クン”アグエロの価値が最も高く、3000万ユーロ(約46億円)になると、カナダ最大紙“グローブ・アンド・メール”で報じられた。

 また、アレシャンドレ・パト(18・ミラン)の2400万ユーロ(約37億円)、エベル・バネガ(19・バレンシア)の1800万ユーロ(約28億円)、レナート・アウグスト(20・フラメンゴ)の1300万ユーロ(約20億円)がこれに続いた。パト、バネガはこの冬の移籍マーケットでそれぞれミラン、バレンシアに移籍を果たし、アウグストはヨーロッパの複数のビッグクラブが獲得を目指している選手だ。上位4選手はアルゼンチンとブラジルで占められている。

“クン”アグエロの才能に加え、19歳という若さからヨーロッパのビッグクラブが獲得を目指しているとの噂が上がるのは当然といえるが、大事な逸材を他のクラブに奪われることを防ぐためアトレティコも彼の違約金を3600万ユーロ(約56億円)から5500万ユーロ(約85億円)に大幅に引き上げている。今後も移籍の噂でメディアを賑わせることは間違いなさそうだが、それは別として“クン”アグエロのさらなる活躍に注目だ。

(スペイン通信)

セルヒオ・アグエロセルヒオ・アグエロ(Sergio Aguero)


生年月日:1988/06/02
所属   :アトレティコ・マドリー
国籍   :アルゼンチン
ポジション:FW



ヨニー・ハイティンハ(Johnny Heitinga)


生年月日:1983/11/15
所属   :アヤックス
国籍   :オランダ
ポジション:DF