【世界のモバイル】なぜ日本国内だけ利用制限?日本の定額データプランの謎
2007年11月22日10時00分 / 提供:ITライフハック
NTTドコモから待望のHSDPA回線を利用したパソコン向けパケット定額サービスが開始された。海外ではすでに多くの通信キャリアが"モバイルブロードバンドサービス"として提供しており、日本もようやく海外と同じサービスが提供されたことになる。しかし特定の端末しか利用できないという制限が残念だが……。
■利用端末が限定される定額データプラン
NTTドコモのPC向け定額データプランは2種類。最大3.6Mbpsの受信速度で50万パケットまで4000円/月、100万パケットを超えても10000円/月の"定額データプランHIGH-SPEED"と最大64Kpbs、4000円/月で定額の"定額データプラン64K"だ。前者はHSDPAの高速をフルに利用可能であり、後者は速度が遅いながらも安価にデータ通信を定額で利用できる。なおどちらのプランも別途プロバイダ料金としてmoperaUの加入が必要だ(月500円または800円)。日本は通信料金が他国より割高と言われているが、この料金は海外でも同程度の国もあり、定額データプランに関しては海外並みの料金を実現できているようだ。
提供されるデータ通信端末はNTTドコモが発売する専用品となり、他の通信キャリアで利用できないようにSIMロックがかけられている。価格は契約込みで数千円程度。一方海外ではパケット定額に加入するとSIMロックありのデータ通信端末は無料の国が多く、この点では日本は海外より割高感が感じられる。これは海外の通信キャリアはOptionやHuaweiなど、全世界にデータ通信端末を供給するメーカーの汎用品を採用しているのに対し、NTTドコモは自社専用端末を中心に提供してからなのだろう。海外では"データ通信端末は無料"が実は一般的になりつつあり、日本のほうがデータ通信端末価格が高いという逆転現象が起きているのだ。
さて定額データプランHIGH-SPEEDに加入すれば、無線LANや家庭のADSLを利用しなくともノートPCから快適にインターネットアクセスが可能になる。しかし利用にはNTTドコモが提供する端末しか利用できない。ちょうど日本ではHTCニッポンからHSDPAに対応したスマートフォン「HTC Advantage X7501」および「HTC P3600」の2機種が発売されたばかりだ。これら端末はSIMロックが無く、どこの通信キャリアのSIMカードも利用できる。もちろんNTTドコモのFOMAカードを装着して利用も可能だ。スマートフォンはインターネットサービスの利用に適した小型のデバイスであり、その活用にはパケット定額の利用は必須ともいえる。しかしNTTドコモの定額データプランは利用できないのだ。
日本的な考えであれば"通信キャリアのサービスは通信キャリアが提供する専用端末を使うのが当然"であるかもしれない。しかしHTCニッポンの提供するこれら2つの端末は海外でも同じ機種が発売されており、国を超えて各国で利用可能なものである。HSDPAに対応しており各国のパケット定額プランへの加入も問題なくできる。海外の通信キャリアは自社販売品だけではなく、HSDPAサービスならばHSDPAに対応している端末すべてを利用可能にしているのが通常だ。なぜならHSDPA、W-CDMA、GSMといった通信方式は世界中で共通の規格であり、キャリアが販売した端末しか利用できないというは無いのだ。
■パケット定額利用にメーカー端末を開放すべき
もしもNTTドコモが"自社販売端末のみが同社の回線利用に適合する"というのであれば疑問が生じる。なぜなら同社のFOMAが採用する方式はW-CDMA/HSDPAであり、これはNTTドコモの独自規格ではない。またHTCニッポンが発売するHSDPA端末にFOMAカードを装着しmoperaUに加入すれば、従量料金でパケット通信を利用できる。パケット通信ができるにも関らず、定額だけが利用できないという制限を加える理由はあるのだろうか?
またNTTドコモは海外からのローミング利用を受け入れている。海外のW-CDMA端末を所有する日本への渡航者は問題なくNTTドコモの回線を利用できる。11月13日にはNTTドコモなどが加入するアジアの通信キャリア連合「Conexus Mobile Alliance」が国を超えたローミングデータ料金の新しいプランを2008年に提供すると発表した。これまでの従量料金ではなく、国際ローミング中もパケット割引きパックが提供される予定とのことだ。これは逆に海外からのローミング利用者にも、日本国内でノートPCなどを利用したパケット通信に対して割引き料金が適用されることになる。料金設定は同連合に加入する各国の通信キャリアが設定するが、プランによっては日本でのパケットパックより割安な料金が提供される可能性もありうる。また将来はローミング中でも短期間のパケット定額が提供される可能性もあるだろう。このようにNTTドコモが発売しない、海外の携帯電話やデータ通信端末を使っても日本でパケットを割安で利用できる時代が目の前に迫っているのだ。にもかかわらず日本国内ではNTTドコモ以外の端末での定額データプランが利用できない理由はどこにあるのだろうか?
iモードなど日本の通信キャリア固有のサービスを利用するのであれば、通信キャリアが販売する専用端末を利用する必要があるかもしれない。しかしノートPCなどからのデータ通信は単純にパケット通信しか行わない。NTTドコモの通信回線を利用するのに「ドコモ発売のFOMA端末」と「ドコモ以外が発売するW-CDMA/HSDPA端末」の区別をする必要があるのだろうか。ましてやスマートフォンでの利用ならばノートPCよりも時間あたりのパケット使用量は少ないはずで、回線への負荷も少ないはずだ。
海外ではHSDPA/HSUPAをノートPCから利用する"モバイルブロードバンドサービス"の普及が広まっている。それに合わせてHSDPAモジュールを内蔵したノートPCの数も増えている。もしもノートPCメーカーがそれらのモデルを日本で発売する際、NTTドコモ用、ソフトバンク用、のようにモデルを分けることになるのだろうか。同じHSDPAという規格を採用しているのであれば、通信キャリアとは無関係にメーカーがノートPCを発売し、そして定額データプランの利用が可能になるのが本来の姿に思えるのだ。すなわち定額データ通信に関しては、通信キャリア専用端末利用という制限は無くすべきではないだろうか。
■これもオススメ!海外モバイル通信コラム
・やればできる!日本の携帯基本料金もようやく海外レベルに? - 11月08日10時00分
・iPhone販売にみる"SIMロック"の限界
・日本より便利な海外通信!無線もケータイも自動切り換え
・iPhoneを日本は受け入れられるか? キャリアからメーカー端末へ
・1回線契約なのに複数の端末が利用できる!海外のマルチSIMカードサービスの恩恵
・【世界のモバイル】記事バックナンバー
山根康宏
著者サイト「山根康宏WEBサイト」
Copyright 2007 livedoor. All rights reserved.
■利用端末が限定される定額データプラン
NTTドコモのPC向け定額データプランは2種類。最大3.6Mbpsの受信速度で50万パケットまで4000円/月、100万パケットを超えても10000円/月の"定額データプランHIGH-SPEED"と最大64Kpbs、4000円/月で定額の"定額データプラン64K"だ。前者はHSDPAの高速をフルに利用可能であり、後者は速度が遅いながらも安価にデータ通信を定額で利用できる。なおどちらのプランも別途プロバイダ料金としてmoperaUの加入が必要だ(月500円または800円)。日本は通信料金が他国より割高と言われているが、この料金は海外でも同程度の国もあり、定額データプランに関しては海外並みの料金を実現できているようだ。
提供されるデータ通信端末はNTTドコモが発売する専用品となり、他の通信キャリアで利用できないようにSIMロックがかけられている。価格は契約込みで数千円程度。一方海外ではパケット定額に加入するとSIMロックありのデータ通信端末は無料の国が多く、この点では日本は海外より割高感が感じられる。これは海外の通信キャリアはOptionやHuaweiなど、全世界にデータ通信端末を供給するメーカーの汎用品を採用しているのに対し、NTTドコモは自社専用端末を中心に提供してからなのだろう。海外では"データ通信端末は無料"が実は一般的になりつつあり、日本のほうがデータ通信端末価格が高いという逆転現象が起きているのだ。
さて定額データプランHIGH-SPEEDに加入すれば、無線LANや家庭のADSLを利用しなくともノートPCから快適にインターネットアクセスが可能になる。しかし利用にはNTTドコモが提供する端末しか利用できない。ちょうど日本ではHTCニッポンからHSDPAに対応したスマートフォン「HTC Advantage X7501」および「HTC P3600」の2機種が発売されたばかりだ。これら端末はSIMロックが無く、どこの通信キャリアのSIMカードも利用できる。もちろんNTTドコモのFOMAカードを装着して利用も可能だ。スマートフォンはインターネットサービスの利用に適した小型のデバイスであり、その活用にはパケット定額の利用は必須ともいえる。しかしNTTドコモの定額データプランは利用できないのだ。
日本的な考えであれば"通信キャリアのサービスは通信キャリアが提供する専用端末を使うのが当然"であるかもしれない。しかしHTCニッポンの提供するこれら2つの端末は海外でも同じ機種が発売されており、国を超えて各国で利用可能なものである。HSDPAに対応しており各国のパケット定額プランへの加入も問題なくできる。海外の通信キャリアは自社販売品だけではなく、HSDPAサービスならばHSDPAに対応している端末すべてを利用可能にしているのが通常だ。なぜならHSDPA、W-CDMA、GSMといった通信方式は世界中で共通の規格であり、キャリアが販売した端末しか利用できないというは無いのだ。
■パケット定額利用にメーカー端末を開放すべき
もしもNTTドコモが"自社販売端末のみが同社の回線利用に適合する"というのであれば疑問が生じる。なぜなら同社のFOMAが採用する方式はW-CDMA/HSDPAであり、これはNTTドコモの独自規格ではない。またHTCニッポンが発売するHSDPA端末にFOMAカードを装着しmoperaUに加入すれば、従量料金でパケット通信を利用できる。パケット通信ができるにも関らず、定額だけが利用できないという制限を加える理由はあるのだろうか?
またNTTドコモは海外からのローミング利用を受け入れている。海外のW-CDMA端末を所有する日本への渡航者は問題なくNTTドコモの回線を利用できる。11月13日にはNTTドコモなどが加入するアジアの通信キャリア連合「Conexus Mobile Alliance」が国を超えたローミングデータ料金の新しいプランを2008年に提供すると発表した。これまでの従量料金ではなく、国際ローミング中もパケット割引きパックが提供される予定とのことだ。これは逆に海外からのローミング利用者にも、日本国内でノートPCなどを利用したパケット通信に対して割引き料金が適用されることになる。料金設定は同連合に加入する各国の通信キャリアが設定するが、プランによっては日本でのパケットパックより割安な料金が提供される可能性もありうる。また将来はローミング中でも短期間のパケット定額が提供される可能性もあるだろう。このようにNTTドコモが発売しない、海外の携帯電話やデータ通信端末を使っても日本でパケットを割安で利用できる時代が目の前に迫っているのだ。にもかかわらず日本国内ではNTTドコモ以外の端末での定額データプランが利用できない理由はどこにあるのだろうか?
iモードなど日本の通信キャリア固有のサービスを利用するのであれば、通信キャリアが販売する専用端末を利用する必要があるかもしれない。しかしノートPCなどからのデータ通信は単純にパケット通信しか行わない。NTTドコモの通信回線を利用するのに「ドコモ発売のFOMA端末」と「ドコモ以外が発売するW-CDMA/HSDPA端末」の区別をする必要があるのだろうか。ましてやスマートフォンでの利用ならばノートPCよりも時間あたりのパケット使用量は少ないはずで、回線への負荷も少ないはずだ。
海外ではHSDPA/HSUPAをノートPCから利用する"モバイルブロードバンドサービス"の普及が広まっている。それに合わせてHSDPAモジュールを内蔵したノートPCの数も増えている。もしもノートPCメーカーがそれらのモデルを日本で発売する際、NTTドコモ用、ソフトバンク用、のようにモデルを分けることになるのだろうか。同じHSDPAという規格を採用しているのであれば、通信キャリアとは無関係にメーカーがノートPCを発売し、そして定額データプランの利用が可能になるのが本来の姿に思えるのだ。すなわち定額データ通信に関しては、通信キャリア専用端末利用という制限は無くすべきではないだろうか。
■これもオススメ!海外モバイル通信コラム
・やればできる!日本の携帯基本料金もようやく海外レベルに? - 11月08日10時00分
・iPhone販売にみる"SIMロック"の限界
・日本より便利な海外通信!無線もケータイも自動切り換え
・iPhoneを日本は受け入れられるか? キャリアからメーカー端末へ
・1回線契約なのに複数の端末が利用できる!海外のマルチSIMカードサービスの恩恵
・【世界のモバイル】記事バックナンバー
山根康宏
著者サイト「山根康宏WEBサイト」
Copyright 2007 livedoor. All rights reserved.
- 関連ワード:
- 山根康宏 livedoor プロバイダ ノートPC iPhone モバイル通信
Ads by Google
コメントするにはログインが必要です
関連ニュース:山根康宏
- Palmの復活なるか? Palm Preがヨーロッパで発売【世界のモバイル】ITライフハック 10月28日09時00分(3)
- 「Twitterケータイ」が登場、SNS端末はトレンドになるか【世界のモバイル】
ITライフハック 11月25日09時00分(1) - Androidの皮を被った中国製「Ophone」は、本家Google携帯を凌ぐか【世界のモバイル】ITライフハック 10月07日10時00分(1)
- シェア急上昇!iPhoneを上回ったBlackBerryの戦略【世界のモバイル】
ITライフハック 09月16日10時00分(5) - Vodafoneのネットブック登場!世界バンドル格安で「キャリアノートPC」時代がくる【世界のモバイル】
ITライフハック 08月28日10時00分
- << 新アプリ「CRスーパーわん…
- IT一覧
- 関心空間が経済産業省の推… >>
ITアクセスランキング
- インターネット生放送でリストカットを放送し視聴者が騒然ロケットニュース24 25日10時03分(7)
- 2009年のネット流行語大賞は「※ただしイケメンに限る」
産経新聞 26日07時06分 - 彼女が彼氏にブチギレしてXbox360を破壊する動画
ガジェット通信 26日11時48分(6) - キングジム 宮本社長に独占取材!「ポメラ」DM20に期待するものとは……
ITライフハック 26日08時00分(5) - 「4TBのLAN接続タイプHDDが210円」など、アイオーデータがワケアリ品を超激安販売GIGAZINE 25日12時50分(6)
- タブレットが無料でもらえるチャンス!KDDI、オリジナル年賀状コンテストを開催
ITライフハック 26日07時00分 - 2社から同時期に発売!? 5ボタンマウス型トラックボール製品レビュー
ガジェット通信 26日11時00分 - 「ジョジョ」夫人が東大駒場祭に登場 荒木先生との“奇妙な生活”について語る
はてなブックマークニュース 24日17時55分(8) - グーグル参入で新OS戦争勃発!マイクロソフト戦略大転換の成否(上)ダイヤモンド・オンライン 25日11時05分(12)
- 【コラム】 サイトに入会しただけで満足してはいけないネット婚活体験者が語る事前準備の大切さR25.jp 26日11時00分
注目の情報
なぜ、男に50万個も売れてる?今、この石けんが男性に、通販のみで50万個も売れている。なんでも
加齢臭を抑えるらしく、さらに売れ続けていると。そこで、実際に私も
試してみると…凄い!売れてる秘密がわかった。
その秘密とは≫






















行きの電車、帰りの電車で