17日にモスクワで行われたEURO2008予選のロシア対イングランド戦で、ロシアが2−1で逆転勝利をもぎ取り、グループEは一気に混戦模様になった。
 勝てば予選突破が決まるイングランドは、29分にオーウェンが競ったボールをルーニーが見事なボレーシュートで決めて先制。前半は1−0のリードのまま折り返すが、後半開始直後、イングランドはジェラード、リチャーズが追加点の絶好のチャンスを逃し、これが最後に響くことになった。
 一方、負けると予選敗退が決まるロシアのヒディンク監督は、58分にFWケルジャコフに代えて、会場となったルジニキスタジアムをホームとするスパルタク・モスクワの点取り屋パヴリュチェンコを投入。すると69分にルーニーのファウルで得たPKをパヴリュチェンコが落ち着いて決めて、ロシアが追いつく。
 さらにその4分後には、ベレズツキのシュートのリバウンドをパヴリュチェンコが押し込んで逆転に成功。
 イングランドのマクラーレン監督は80分にクラウチ、ダウニング、ランパードの3枚代えを試みるが、反撃のチャンスは最後まで訪れなかった。

 これでグループEは、この日試合のなかった首位クロアチアが勝ち点26、2位イングランドが勝ち点23のまま、3位のロシアは勝ち点を21に伸ばした。
 クロアチア、ロシアが2試合を残しているのに対し、イングランドはクロアチアとの直接対決1試合のみ。ロシアは2連勝すれば予選突破となる。一方、これでイングランドの自力突破の可能性は消えた。