潤沢な資金を得たリバプールが獲得に乗り出すとみられる、バルサのFWエトー<br>【Photo/Kiminori Sawada】

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 リバプールのラファエル・ベニテス監督は、来シーズンに向けた戦力補強として、バルセロナのFWサミュエル・エトーの獲得に動く可能性を示唆した。

 先日、アメリカ人実業家のジョージ・ジレットとトム・ヒックスが共同オーナーに就任したリバプールは、今夏の移籍マーケットで大型補強を敢行するとみられている。中でも、決定力のあるストライカーの獲得を急務とするリバプールは、ワールドクラスのストライカーであるエトーを獲得候補にリストアップしているという。

 一方のエトーは、「バルセロナとの契約は2010年まで残しており、移籍は考えていない」と語りながらも、リバプールのMFスティーブン・ジェラードをお気に入りの選手に挙げるなど、プレミアリーグへの関心を隠そうとはしない。

「僕はプレミアの試合を観るのが好きなんだ。ピッチとスタンドが近いし、スタジアムはいつも満員だ。スペインじゃそうはいかない。イングランドではハートでプレーする部分も大きいしね。僕のお気に入りはジェラードだ。彼はよく走るし、どんなプレーもレベルが高い。イングランド代表の中でも最高の選手だろう。いや、プレミアリーグでプレーする選手の中でもベストだね」

 この発言を聞いたリバプールの指揮官ベニテスは、エトーへの関心をさらにアピール。ジェラードを高く評価するエトーの発言について、「トップレベルの選手は一緒にプレーしたがるものだ」と語るなど、カメルーン代表FW獲得への動きを匂わせている。

「エトーは非常にクレバーな選手だ。そんな選手がジェラードやシャビ・アロンソと一緒にプレーしたがるのは当然だ。ただ、補強について語るのはまだ早すぎる。エトーの獲得については、単なる噂と言っておこう。現時点では、何の意味もないよ」

 今夏の移籍マーケットでは、新オーナーから潤沢な補強資金が投下される予定のリバプール。プレミアリーグのタイトルを逃し続けるイングランド屈指の名門にとって、栄光復活に向けた“最後のピース”がエトーとなるのだろうか。