14日放送、TBS「S☆1」では、シアトル・マリナーズの会長付特別補佐・イチローにインタビュー。昨春、所属先が決まらなければ日本に帰国することも考えていたと明かした。

会長付特別補佐は、チームに同行し、サポートやアドバイスを行うも、練習は可能だが試合中のベンチに入ることはできない。事実上の戦力外通告を受けながら、現役を続けるというかたちだ。

この状況をどう受け止めたのか。イチローは「僕がやってきたことを続けることじゃないですかね。新しいことは含まれていない」と話す。

2月時点で所属先が決まっていなかったイチローは、「シーズンが始まる前までに、何も動きがなければ、あのとき神戸にいましたけど、僕のプロとしての原点の場所ですから、終わるときも神戸でという気持ちは芽生えていた」と、神戸に戻る考えがあったと明かした。

だからこそ、試合には出られないが、戦うことはできる状況に、イチローは「今こうやってユニホームを着て、プレーしていないですけど、この状態ですら僕はハッピーでしかたがない」と語る。

来年に向け、グラウンドに立ってプレーしているイメージも「難しくない」というイチローは、「結構楽しい…楽しいっていうか、誰にでもできる挑戦じゃないなって思った」とコメント。「その状態には少しだけ誇りを持てたかもしれない。ささやかな誇りとか、矜持とか、そういう表現のほうがまだ受け入れられる」と続けた。

来年3月、日本での開幕戦を迎えるときには45歳になっている。日本での試合がラストゲームになるとの声も少なくない。だが、イチローは「大きな目標ですけど、そこでやめる理由もない」「50歳まで最低やりたい」と明言する。

ただ、50歳まで現役を続けることを約束されているチームがあったとしても、マリナーズを選ぶというイチローは「それくらいシアトルに戻ることは僕にとって大きなことだった」と続けた。