土曜日の午後から行われたブンデス2部デュッセルドルフvsウニオン・ベルリン戦では、内田篤人が今夏に加入した新天地で途中からデビューを果たし、元同僚アイハンのオウンゴールを誘発する”アシスト”を決めて、一時はリードを奪うことにも貢献。

最終的には逆転負けという結果になってしまったのだが、その後に夕方から行われたシャルケvsシュトゥットガルト戦では、長年ファンから愛され続けた男には古巣から立派な別れの舞台が用意されていた。

「ウシ」の愛称で親しまれた日本人サイドバックは、小柄ながらも俊敏性に長け、ここまでシャルケの一員としてブンデス1部104試合に出場して1得点を記録。しかしながら膝蓋腱を負傷して以降、近年ではほぼ実践でプレーすることができておらず、今夏に新天地を求め元指揮官イェンス・ケラー氏率いる、2部ウニオン・ベルリンへの移籍を決断している。

日曜日に行われたその内田篤人の送別イベントでは、クレメンス・テニース会長をはじめとして、クリスチャン・ハイデル氏、アレクサンダー・ヨブスト氏、ペーター・ペータース氏らが揃い、シャルケでの思い出をまとめたコラージュを贈呈。さらにビデオで同選手のこれまでを振り返り、テニース氏は「我々シャルカーは、君のことを非常に誇りに思っている」と賞賛。

そして内田篤人の方も、ドイツ語で書かれたメッセージを読み上げる形でファンに別れを告げており、「このクラブの一員であることを、僕は誇らしく感じていました。特に怪我を抱え苦しんでいた苦しい時期にも、ここのファン、首脳陣、そしてチームメイトたちから、常に温かなサポートと力強い後押しを感じることができました。」とコメント。ファンからの声援と、チャントが熱唱されるなか「シャルケはずっと、僕の人生のなかで大切な存在であり続けます」と宣言した。

シャルケのスローガンである「Glückauf(グリュックアウフ)」とは、炭鉱員が入坑する際に交わしたあいさつの言葉であり、「幸運を祈る」という意味合いがある。いまこそ内田篤人へ、グリュックアウフ…!