テロに屈しない! ドルトムントDFバルトラ、ブンデス初得点をバルセロナに捧ぐ

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ヴォルフスブルク戦で貴重な追加点、試合後にツイッターでメッセージを発信

 現地時間19日に行われたブンデスリーガ開幕戦、ヴォルフスブルク対ドルトムントはドルトムントが持ち前の攻撃力を発揮して3-0の勝利を手にした。

 この試合でメーンキャストとなったのは、スペイン代表DFマルク・バルトラだ。追加点を奪った後、かつて所属したバルセロナの地で起きたテロの被害者を慮り、SNS上でともに歩むことを発信している。

 バルトラは昨季UEFAチャンピオンズリーグのモナコ戦当日の移動中に起きたチームバス爆破事故に巻き込まれ、手を骨折する悲劇に見舞われたのは記憶に新しい。それでも不屈の闘志で戦線復帰し、今季もレギュラーの座を確保した。そしてヴォルフスブルク戦の前半27分に歓喜の瞬間はやってきた。左サイドのペナルティーエリア外でボールを受けると、ファーサイドに向けて右足でカーブをかけたシュートを繰り出す。ボールは鮮やかな弧を描き、ゴール右のサイドネットに突き刺さり、2-0とした。

 スペイン紙「マルカ」によると、バルトラにとって嬉しい初ゴールは特別な一撃だったようだ。ゴール後、両手を挙げて喜んだバルトラは試合後に自身のツイッターでその様子を写真で伝えるとともに、カタルーニャ語とスペイン語で以下のように記している。

事件直後にも「バルセロナが好き」と投稿

「バルセロナとカンブリスに足を運ぼう! 僕らは恐れることはないんだ。全てのみんなのためにあるんだ」

 このメッセージはもちろん、自動車によるテロが起きたスペインについての言及だ。バルトラは事件直後にも「僕が生まれ育ち、愛する人々がいる場所。僕のすべてのサポートがあった。バルセロナが好きなんだ」とのメッセージを送っている。自身も卑劣なテロの被害者であるだけに、かつて所属したバルセロナでの事件に心を痛めていた。それだけにこの日の試合に向けた思いは、誰よりも強かったようだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images